2023 Fiscal Year Final Research Report
ジルコニア製リテンションビーズがジルコニアとコンポジットレジンの維持に与える効果
Project/Area Number |
23H05358
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3230:Oral science and related fields
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
Ohira Chihiro 長崎大学, 病院(歯学系), 歯科技工士
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ジルコニア |
Outline of Final Research Achievements |
本研究は,ジルコニアビーズを付与したジルコニアフレームをコンポジットレジンに接着させる上で,低粘度のレジンの使用により接着耐久性を向上させることを目的とした.ジルコニアにジルコニアビーズを焼結させた試料を作製し,前装用コンポジットレジンのみを使用する群と,フロアブルレジンを併用する群を用意し,接着強さを評価した.フロアブルレジンは前装用コンポジットレジンより流動性が高いため,ビーズ同士のアンダーカットに流入しやすくなることでせん断接着強さが向上することが期待されたが,実際に両群で有意差は認められなかった.前装するレジンの物性の違いは接着への影響が小さかったと考えられる.
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Free Research Field |
歯科補綴学
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
ジルコニアは審美的,強度的に優れた材料だが,耐薬品性があり,焼結後の加工が難しいことから前装前の接着処理が課題となっている.本研究では,ビーズを付与したジルコニアに対してコンポジットレジンに加えて低粘度のレジンを使用することで,接着耐久性を向上させることを目的とした.研究の結果から,前装するレジンの物性の違いは接着への影響が小さかったことが推察された. ジルコニアはクラウンブリッジや義歯のフレームワーク,インプラントの上部構造などに幅広く利用されている.本研究のジルコニアへの機械的維持を付与する手法が確立されれば,様々な補綴物の接着に応用でき,臨床応用の範囲はさらに拡大すると考えられる.
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