2023 Fiscal Year Research-status Report
人口減少社会における都市寺院の実態調査―5大都市圏の多宗派間比較を通して
Project/Area Number |
23K00077
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Research Institution | Suzuka University |
Principal Investigator |
相澤 秀生 鈴鹿大学, こども教育学部, 研究員 (90868366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川又 俊則 鈴鹿大学, こども教育学部, 教授 (40425377)
中條 曉仁 静岡大学, 教育学部, 准教授 (40432190)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 多宗派寺院調査 / 5大都市圏 / 人口減少社会 / 寺院の統廃合 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、5大都市圏に立地する仏教寺院約9,000ヶ寺のうち、3,000ヶ寺を対象とした数量的調査を実施するとともに、住職や檀信徒らを対象としたフィールド調査によってその補完とする、としている。 本研究の柱となる数量的研究については、次年度にWeb調査で行なうこととし、実施に向けて月1回の会議および専門家による助言を経て、本年度内に調査票を完成させた。Web調査票は、科学研究費助成事業「基盤研究C 人口減少社会における仏教寺院の実態研究―多宗派のブロック調査」(2020年度~2022年度 研究課題/領域番号 20K00081)の調査票をWeb調査にあわせ、修正を加えたものである。その際、前掲の科研事業において、既に回答者から寄せられていた問題点の克服もできるかぎり目指した。本研究における調査票は、従来の研究とは異なり、宗派の観点から寺院の実態を比較することが可能な点にその特徴があり、共同研究による成果の一つとみなしうる。 本年度内には、『日本寺院総鑑 データCD』(協栄プランニング、2014年)に記載のある寺院のなかから、層化多段無作為抽出で調査対象寺院を抽出し、Web調査の実施を事前にお知らせする案内状の送付も終えた。送付作業では、宛先不明による返送が100件を超えたため、補充のサンプルをもって対応した。 なお、本年度内には、寺院の統廃合に関する研究会を開催したほか、業界誌や学術雑誌で成果報告を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度、実施計画を立てていたフィールド調査については、Web調査の準備を優先し実施を見送り、次年度の実施に向けて計画の調整を進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度はWeb調査を実施する。エラーチェック・集計後に分析を進め、学術学会で成果発表を行なう。 フィールド調査については、5大都市圏における寺院の統廃合に焦点を当てる。Web調査の案内状の返送が多数に上った事実は、5大都市圏でも寺院の統廃合が確実に進んでいることを示すものである。地方寺院の存続にばかりに関心が向けられ、大都市圏の寺院の存続は見過ごされがちであることから、情報収集を進め5大都市圏に立地する寺院の実態を多面的に捉える手掛かりとしたい。
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Causes of Carryover |
フィールド調査を順延したため、次年度使用額が生じた。これについては、次年度に予定されているフィールド調査で使用する。
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