2023 Fiscal Year Research-status Report
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23K00104
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
斎藤 英喜 佛教大学, 歴史学部, 教授 (40269692)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 彰一 国際日本文化研究センター, 研究部, プロジェクト研究員 (00816275)
栗田 英彦 佛教大学, 公私立大学の部局等, 非常勤講師 (10712028)
大谷 栄一 佛教大学, 社会学部, 教授 (70385962)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 近代神道 / ファシズム / 民間祭祀 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年12月5日、6日。愛知県中設楽地区の花祭りの調査。ここは「神道花」と呼ばれて、近代化した祭祀として、これまでの花祭り研究では、あまり注目されてこなかった地域である。しかし、今回の調査では、花太夫からの聞き取り、さらに「神道化」の背景に、幕末の平篤胤門下のかかわりもわかってきた。近代における「異端神道」が、具体的な地域の祭祀、神楽にどのような影響を与えているかを探る、重要な成果となった。 2024年1月27日。佛教大学を会場にして、第二回の研究会を開催した。 『神道の近代』所載の渡勇輝論文をめぐって、山下久夫氏の書評、玉置文弥氏による、藤田大誠氏の「超国家主義と宗教」をめぐる報告。節田論文で提起された橋川文三の「昭和維新」研究と、葦津珍彦の「在野右翼神道」「神秘主義的神道」の研究を交差させて考えていくべき、という問題提起は、「異端神道」研究にとっても、大いに示唆的であった。次回の研究では、分担者の大谷栄一氏、栗田英彦氏の調査報告を聞くこと、また年末に行う研究会には、藤田大誠氏を招いて、報告してもらうことなどが決まった。 また栗田氏、西田氏が参加している研究会との合同研究会の企画も進めた。 2024年3月10日、関西学院大学の研究会で、「橋川文三の「超国家主義」と折口信夫」と題した講演を行った。政治思想史、哲学などを専攻する研究者との交流を果たすことができた。また本研究の協力者のひとりである山下久夫氏も編者に加わった『学知史から近現代を問い直す』(有志舎)を刊行することができた。ここには研究代表斎藤の「日本ファシズムと天皇霊・ミコトモチ論」が掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究会は、予定どおり行われている。とくに1月開催の研究会では、近代神道史研究の藤田大誠氏との交流も深めることができた。 また「花祭り」の調査では、当初予想していた以上に「異端神道」との繋がりが見えてきた。ただ予定していた鹿児島の平田資料の調査が昨年、台風の影響によりできなかったために、それは本年度の計画に変更した。
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Strategy for Future Research Activity |
代表の斎藤英喜が入院することになり、当初計画していた六月までの研究会が出来なくなった。しかし九月には、西田氏、栗田氏の参加している科研・基盤c、研究代表・植村和秀氏の研究会、おもに内務省、宮内省の官僚たちと「異端神道」との繋がりをさぐる共同研究を開き、さらなる研究の深化、推進の方向性が見えてきた。
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Causes of Carryover |
研究分担者の栗田英彦氏が、近代の異端神道に関する重要文献である、松本道別『霊学春秋』1~8号(4-5号合冊)を購入した。本資料については栗田氏によるデジタル化、また次回の研究会での具体的な内容紹介の計画が進行中である。 研究代表の斎藤によって、高知県の宮地水位、宮地厳夫関係の調査が2024年度に変更した。こちらの調査は、2024年の秋に行う計画を、高知市の歴史民俗資料館の学芸員と調整中である。
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Research Products
(5 results)