2023 Fiscal Year Research-status Report
両大戦間期仏・伊・独の美術界における「伝統」と「起源」を巡る言説編成の分析
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23K00172
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
飛嶋 隆信 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60302915)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | フランス美術史 / 美術批評 / 両大戦間期 / 伊仏関係 / マリオ・トッツィ / ファシズム |
Outline of Annual Research Achievements |
2024年3月25日(月)から3月30日(土)まで(31日帰国)、イタリアのローマに渡航、ローマ国立中央図書館(Biblioteca nazionale centrale di Roma)および国立近代美術館資料室(Gli Archivi della Galleria Nazionale d'Arte Moderna)にて、ヴァルデマール・ジョルジュのイタリアにおける活動に関する図書・雑誌・手稿等の資料調査を行なった。 今回は、昨年度に、本研究の前に進めていた科研費による研究「18K00122 2018年度 基盤研究(C) 美術批評家ヴァルデマール・ジョルジュの批評における「伝統」概念形成に関する研究」のために実施した調査(2023年9月23日から28日)での成果をもとに、ヴァルデマール・ジョルジュとイタリア美術界との関係に関する更なる資料調査を実施した。特に、国立近代美術館資料室における資料調査では、ヴァルデマール・ジョルジュのイタリアとの関係に関わる一次資料群(主にイタリアの美術関係者の書簡や手稿)を直接参照することができ、特にヴァルデマール・ジョルジュとイタリアの画家・美術批評家のマリオ・トッツィとの密接な関わりを裏付ける証拠を得ることが出来た。今後、今回得た知見をもとに、マリオ・トッツィおよび彼が関わっていた運動「ノヴェチェント」関連の調査を更に進めることにより、イタリア美術界におけるヴァルデマール・ジョルジュの活動の、これまでは指摘されてこなかった詳細面に関して、論文執筆を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年3月初頭に腰椎圧迫骨折、その後4月初頭に肺気胸に罹患したため、当初7月から8月予定していたフランス・パリやオーストリア・ウィーンでの資料調査を断念せざるを得なかった。9月に医師の許可が得られたことから、本研究については3月にイタリア・ローマへの渡航調査を実施できたが、上述の理由から予定通りには調査を行えなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
「18K00122 2018年度 基盤研究(C) 美術批評家ヴァルデマール・ジョルジュの批評における「伝統」概念形成に関する研究」での成果をもとに、ヴァルデマール・ジョルジュだけでなく、彼の美術批評を理解する上で重要なイタリア美術界、オーストリアの美術史家ヨゼフ・シュゴフスキー、アメリカの美術批評家バーナード・ベレンソンに関する調査を並行して進め、より広い視点で両大戦間期の美術批評の特異性を明らかにすることを目指す。
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Causes of Carryover |
2023年3月初頭に腰椎圧迫骨折、その後4月初頭に肺気胸に罹患したため、当初予定していた複数の渡航調査(フランス・パリおよびオーストリア・ヴィーン)を行うことが困難となった。024年3月にイタリア・ローマへの渡航調査のみ実施できたが、上記の理由によ理、予定使用額に満たなかった。 次年度はパリ、ウィーンに加え、イタリアのロヴェレート近代美術館(Museo di arte moderna e contemporanea di Trento e Rovereto)での資料調査を行う計画である。
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