2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of a mutual drawing program using ICT technology to reduce loneliness among elderly people living in the community
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23K00241
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Research Institution | R Professional University of Rehabilitation |
Principal Investigator |
野村 聖子 アール医療専門職大学, リハビリテーション学部, 准教授 (80930867)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 圭佑 アール医療専門職大学, リハビリテーション学部, 講師 (90982744)
呉 世昶 アール医療専門職大学, リハビリテーション学部, 教授 (10789639)
柳 久子 アール医療専門職大学, リハビリテーション学部, 学長 (10241811)
坂本 晴美 アール医療専門職大学, リハビリテーション学部, 准教授 (30966982)
六倉 悠貴 アール医療専門職大学, リハビリテーション学部, 助教 (60966985)
巻 直樹 アール医療専門職大学, リハビリテーション学部, 准教授 (90813642)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 地域在住高齢者 / オンライン / リハビリテーション / 芸術療法 / 集団 |
Outline of Annual Research Achievements |
広くICTを利用した通いの場の創出は現実味を帯びてきている。個々人の居宅訪問での個別リハビリテーションは心身機能の維持向上に効果的 で継続性が重要である。 そこで、研究1としては、研究協力機関に受診中の認知症患者を介護していた家族に対し探索的インタビュー調査を行う。当協力機関では、先進的取り組みとして、認知力維持向上の為のプログラムを外来患者でもインターネットを使って自宅でも取り組めるようしている。そのプログラム を自宅で利用し、どのような取り組み場面で困難が生じたか、高齢者がICT技術を利用する場合において存在する阻害要因と促進要因を明らかにする。 さらに研究2として研究1で明らかになった促進要因を反映させた集団交流型リハビリテーションプログラムの開発し、効果の検討を行う。開発するプログラムは精神療法の一つである芸術療法である。複数の参加者が1つの画面を共有し、相談しながら 作品を作り上げる描画法(以下交互描画法という)を採用する。デバイスは2次元ではタッチペンが付属するタブレットPC、3次元で はVRで行いMeta Questを用いる。ICTを利用する交描画時アプリを使用し2種類のプログラムを検討する。実施は高齢者向け施設にて行う。現在研究対象としている施設責任者と概要と話し合いを進めている。まずは少人数からの実施を検討し、問題なく遂行できるか検討を行うこととする。倫理審査も現在申請中である。 また、海外動向を明らかにするために、ICT技術を活用した地域活動や健康増進活動に関しても調査を行う予定で調査地との調整を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究1は協力機関で認知症患者を介護している家族に対しオンラインのデイケアプログラムについての探索的インタビュー調査を行うことであったが、インタ ビューデータの取得は進んでいる。加えて、過去に取得していたインタビューにおいて、新型コロナウィルス感染拡大予防のためにICT技術を活用した地域活動やデイケアの取り組みなどがあったという語りのデータがあったため、それらについての分析を行い、投稿予定としている。また研究1で得られた結果を元に研究2の共同描画について計画しており協力機関との実施調整が進んでいる。2次元ではタッチペンが付属するタブレットPCでプログラムは準備が進んでおり、3次元で行うMeta Questを用いるVRで行うソフトは現在開発中である。対象者の選定に時間がかかるが来年度には実施できると考えられるため、計画した年度においては実験を実施できる見込みであるため、概ね順調に進展していると考えた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は、研究1については質的研究であり、高齢者がICT技術を利用する場合において存在する阻害要因と促進要因の要素をさらに精緻に明らかにし、効果的なオンラインリハビリテーションの可能性を探る。研究2においては、研究1から明らかになった要素を元に意向調査の質問紙を作成し調査を行なっていくものであったが、研究1の結果が良好であったため、研究3に反映させる調査にはしないことにする。研究3については引き続き協力機関との実施調整を進め、フィールドでの測定を開始する。令和7年度は、令和6年度に収集した測定データの総合的な解析を行い、地域在住高齢者がICT技術を利用するオンラインリハビリテーションの提言を行うとともに、地域在住高齢者の孤独対策を目的としたリハビリテーションの必要性と具体的な方法論の提言を行う。
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Causes of Carryover |
研究分担者の巻直樹氏が実験実施のための物品購入を予定していたが、本年度は実験の実行までに至らなかったために、未使用となった。次年度の令和6年に実験を行う予定であり、その時点で物品購入を行う予定である。
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