2023 Fiscal Year Research-status Report
中世語・近世語におけるコロケーションの文体差および位相差に関する研究
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23K00564
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
渡辺 由貴 常葉大学, 教育学部, 准教授 (10569776)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 日本語史 / 江戸語 / コーパス / 連語 / N-gram / 洒落本 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、中世語・近世語資料にみられるコロケーションの使用状況を、『日本語歴史コーパス』を利用して調査し、文体・話者・地域等の観点別に示すことで、各表現および資料の性格・位置づけを網羅的に明らかにすることである。具体的には、以下の3点を目的としている。 ①中世語・近世語の複数資料について文体別・話者別・地域別にN-gramデータを取得し、各資料の男性語/女性語の一覧・上方語/江戸語の一覧等を作成する。 ②①で得られた各表現にアノテーションを行い、文体差や位相差がどのような文法形式(複合辞/接続詞/引用表現/待遇表現等)にあらわれるのかを明らかにする。 ③資料間の①②の共通度から、各資料の性格・位置づけを検討する。 今年度は、主に上記①に取り組み、「洒落本コーパス」(『日本語歴史コーパス 江戸時代編Ⅰ洒落本』)のデータについて、刊行地(上方/江戸)別・話者の男女別に短単位N-gramを取得し、それぞれどのような「語の連続」が用いられ、また各表現の位相差はどのような形であらわれているのかを調査した。刊行地・性別を問わず多用される表現、上方洒落本・江戸洒落本を特徴づける表現、男性話者あるいは女性話者に使用が偏る表現といった観点別にコロケーションの一覧を作成・整理し、特徴的なコロケーションについては、辞書類や他資料における記述・使用状況をあわせて調査した。本成果については、今年度おこなった学会発表に基づき、今後論文化して公開する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の土台となる、洒落本資料におけるコロケーションデータの取得とその整理・分析を進めることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き洒落本資料におけるコロケーションデータの整理・分析を行うとともに、資料性の比較を行うため、他の中世語・近世語資料についてもデータの作成・整備を進める。
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Causes of Carryover |
所属変更により研究環境の整備に時間を要し、「人件費・謝金」として計上した分のデータ作成作業を進めることができなかった。次年度以降、人材確保に努め、データ作成・整備を推進する。
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Research Products
(2 results)