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2023 Fiscal Year Research-status Report

16世紀オスマン帝国における王権の聖性:ペルシア語文化圏との比較を通じた検討

Research Project

Project/Area Number 23K00869
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

小笠原 弘幸  九州大学, 人文科学研究院, 准教授 (40542626)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywordsオスマン帝国 / カリフ / スルタン / スレイマン一世 / 歴史叙述
Outline of Annual Research Achievements

本年度は、本研究課題を推進するための基礎固めを行った。具体的には、トルコの書店からの基本書籍の購入、オスマン史関係の研究会・学会への参加による関連事項の学習、そして関連史料の読解である。とくに関連史料の読解については、スレイマン一世時代の基本史料の一つである『ペチェヴィー史』の翻訳を進めた。本史料の成立は17世紀前半であり、スレイマン一世期の同時代史料とは言えない。しかし、他史料には見られない独自の情報が含まれていることで知られている。本年度に読解した箇所は、序・スレイマン一世の偉大さと事績を讃えた部分・王子や大臣たちの経歴を記した部分である。とくにスレイマン一世を讃えた部分は、本研究課題のテーマである王権と聖性にとって重要な示唆を含んでいるといえる。本史料の読解は、本研究課題の推進に重要な基礎を提供すると同時に、本史料の翻訳そのものも、研究成果として発表していく予定である(大部の史料であるため、分冊という形になる)。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は、研究課題全体の準備をすすめるための期間として、おおむね順調に進展したといえる。

Strategy for Future Research Activity

二年目である2024年度は、2023年度にひきつづき、『ペチェヴィー史』の読解をすすめる。また、ペルシア語年代記である『諸史の光輝』などとの構造的比較も試みる。こうした史料読解の成果をもとに、オスマン王家の権威と聖性についての学術論文を執筆する予定である。

Causes of Carryover

次年度使用額が生じた理由は、本年度の海外出張を控えたことである。研究の進展状況や、研究代表者の学務等の状況に鑑みて、海外出張を来年度以降に行うこととした。この変更によって、本研究の進展に差支えが生じることはない。

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Published: 2024-12-25  

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