2023 Fiscal Year Research-status Report
行政過程における案件処理の方法と妥当性の確保:行政相談制度等を中心に
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23K01074
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大江 裕幸 東北大学, 法学研究科, 教授 (60598332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 真由美 上智大学, 法学部, 教授 (00365834)
北島 周作 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (00515083)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 行政相談 / 案件処理 / 行政手続 / 行政不服審査 / 行政訴訟 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,当初の研究計画通り,文献調査・ヒアリング調査により,わが国の行政相談制度それ自体の法的特徴の分析を行った。 具体的には,文献調査に関して,準備段階で収集・整理していた文献等を再検討し,本研究により新たに明らかにすべき点を確認した。また,主たる研究対象たる行政相談制度の運用に関し,これを所管する総務省行政評価局の最新の公表資料を確認し,直近の運用実態の把握に努めた。以上の文献調査を前提に,総務省行政評価局への簡単なヒアリングを実施し,簡単な質問項目をもとに直近の運用状況について各種資料や情報の提供を受けた。このヒアリングを通じて,文献調査だけでは十分に把握できていなかった運用状況,とりわけ,苦情等を契機とした行政運営・制度改善のために,本研究が注目していた「苦情の申出についての必要なあっせん」(総務省設置法4条1項14号参照)のほかに,「調査」(同項12号参照)という手法が積極的に活用されていることについて,近時の具体例を含めて把握することができ,今後の研究あたって視野を拡大する必要性を認識した。 また,次年度予定している,行政手続,行政不服審査等の関連諸制度とも比較しながら,案件処理の結果がどのように行政過程にフィードバックされているのかについて検討を加えるための準備作業として,断片的ではあるが,関連諸制度たる行政手続,行政不服審査,行政訴訟に関する制度趣旨,学説,判例等の状況を明らかにするための研究を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度予定していた文献調査・ヒアリング調査を通じた行政相談制度それ自体の法的特徴の分析を進めることができた。また,次年度予定している関連諸制度との比較のための準備作業を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の実績を前提に,改めて注目する必要が生じた「調査」という手法を含めて,文献調査・ヒアリング調査を通じてわが国の行政相談制度それ自体の法的特徴の分析をより精緻化するとともに,行政手続,行政不服審査等の関連諸制度とも比較しながら,案件処理の結果がどのように行政過程にフィードバックされているのかについて検討を加える。
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Causes of Carryover |
物品費,旅費を中心に,当初の想定よりも経費を要することなく予定通りの研究を進めることができたため。次年度使用額については,当初の計画よりも視野を拡大した部分についての図書費等に充当する。
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