2024 Fiscal Year Research-status Report
The effects of historical fiscal expansion in public works, education, healthcare, and long-term care on the employment of non-university graduates and women
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23K01429
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| Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
安藤 道人 立教大学, 経済学部, 教授 (10749162)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古市 将人 帝京大学, 経済学部, 准教授 (50611521)
高久 玲音 一橋大学, 大学院経済学研究科, 教授 (80645086)
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| Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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| Keywords | 財政支出 / 公的雇用 / 女性の雇用 / 非常勤雇用 / 制度導入効果 / 地方財政史 / 家事育児分担 |
| Outline of Annual Research Achievements |
集計データを用いた統計分析を進めるとともに、個票データ分析の準備を進めた。また、分析対象となりそうな歴史的な財政変動について、より詳しくサーベイを行った。 まず、国勢調査や社会生活基本調査の都道府県別のコホート別集計データと地方財政統計の都道府県データをマッチングした。その上で、コホートごとかつ都道府県ごとに財政調整制度や教育費支出の拡大の「強度」が異なっていたことを利用して、時間固定効果のかわりにコホート固定効果を活用した差分の差分法を行い、財政調整や教育費支出などの地方財政制度のあり方が地域の失業・就労・雇用に与えた影響を検証した。 また、今後はこの分析手法を個票データを用いた分析へと発展させる予定であるため、その観点からの集計データのチェックや分析手法上の課題への対処なども検討した。第一に、個票データの活用法について検討を行った。本研究のデザインでは、処置変動は都道府県レベルであるため、個票データを活用する際にも、実質的には都道府県レベルに個票を集計して分析することと理論的には類似の推定を行っていると解釈できる。従って、個票データを用いたサブグループ集計のアナロジーとして国勢調査や社会生活基本調査のクロス集計データを整理し、個票データをどのような単位で集計し、比較分析することが望ましいかを検討した。第二に、時間固定効果のかわりにコホート固定効果を用いた差分の差分法の活用について、この手法固有の分析上の課題を検討した。そして、その克服・改善のためにはどのようにデータを収集・分析すべきかについて、具体的検討を行った。 個票データの分析については、二次利用申請を終了してデータを取得し、データの前処理を進めた。 また戦前から直近にかけて、分析対象となりそうな歴史的な財政変動について、先行研究やこれまで集めた歴史的財政データを活用して検証を進めた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
集計データを用いた予備的分析については概ね順調に進んでおり、一定の実証的含意のある分析結果を得る段階まで進んでいる一方、このデータ整理やデータ分析により時間がかかったため、個票データの利用申請やデータ取得や前処理が予定よりも遅れてしまった。
また、歴史的な財政拡大の事例として、当初の想定よりも幅広く分析対象となる事例・事象を検討したため、それも研究計画の遅れに繋がった。ただしそのような検討自体は、将来的な研究プロジェクトの発展・拡大に繋がる有益な作業となった。
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| Strategy for Future Research Activity |
集計データを用いた予備的分析の知見を踏まえて、個票データ分析を速やかに進めて論文化を進めたい。また、並行して進めている複数の関連研究(いずれも本研究プロジェクトと同様に、歴史的な財政変動が社会的アウトカムに与える影響を検証している)との連携を強めながら、効率的に研究を進める予定である。
さらに、これまでのデータ収集・データ分析の中で得た知見は、本プロジェクトの将来的な発展に繋がるものでもあったため、当該プロジェクトの着実な実施とともに、その将来的な拡充を見据えて研究体制を構築する。
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| Causes of Carryover |
海外出張費として、科研費ではなく学内研究費を活用したため。2025年度は追加的なリサーチアシスタント費用やPC関連費などで使用予定である。
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