2023 Fiscal Year Research-status Report
Building Competitive Advantages of Companies in Emerging Countries and Metanational Management: Focusing on Indian Pharmaceutical Companies
Project/Area Number |
23K01586
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Research Institution | Chuogakuin University |
Principal Investigator |
上池 あつ子 中央学院大学, 商学部, 准教授 (40570578)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | メタナショナル経営 / インド製薬企業 / 吸収能力 / アウトソーシング / エコシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
メタナショナル経営に必要な能力の獲得に関して、自社のR&D能力の欠如を補完するためにR&Dを外部依存するが、自社の吸収能力が低いと、外部知識を適切に評価できず、有効活用が難しい。メタナショナル経営の実現性を高めるには、自社研究開発と外部依存の両立が重要となる。そこで、インドの企業財務データベースであるProwess dxを使用して、インド製薬企業のロイヤルティ支出、M&Aデータなど知識の外部依存度に関するデータを抽出し、整理を開始した。インド製薬企業のロイヤルティ支出は総じて低い水準にとどまっていることが明らかになった。財務データからは技術の外部依存度は必ずしも高くないことが判明している。知識や技術を外部から獲得するルートとして、研究開発提携だけではなく、製造提携やアウトソーシング事業も想定できるため、インドの研究開発製造受託ビジネスについても研究を開始した。メタナショナル経営にはオープンイノベーションをはじめバリューチェーン上の組織間の協業やインタラクションが重要となると考え、その実態や構造を明らかにするため、エコシステム論を援用するため、製薬産業のエコシステムについての研究を開始した。その成果の一部として、所属先の紀要に研究ノート「バイオ医薬品産業におけるアウトソーシングビジネスの台頭とインドの医薬品開発製造受託企業の成長可能性:エコシステム論の視点から」を発表した。 2024年2月には、タミル・ナードゥ州チェンナイ市のインド工科大学マドラス校に訪問し、同校のSubash S教授と面談し、企業の吸収能力、リバースエンジニアリングと吸収能力の関係について議論した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
インド企業財務データベースであるProwessdxを購入し、それを活用してインド製薬企業のロイヤルティ支出やM&A情報を整理できたことによって、アンケートやヒアリング調査の質問事項の内容がより明確化した。新型コロナウイルス感染症の流行によって断絶していたインドおよび日本の製薬産業関係者とのネットワークを再構築することができており、インドにおける現地調査の訪問先などの確保の目途が立っていることがある。また、メタナショナル経営のフレームワークに加えるエコシステム論の議論についての文献研究が進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、引き続き整理したProwessdxのデータを使用して、共同研究者(神戸大学佐藤隆広教授)と技術や研究開発能力の外部依存度の推計に向けての作業を進める。また、インドの現地調査を通じて、企業に対するアンケート調査やヒアリング調査を進め、財務データですくえない情報を収集し、分析する。さらに、産業政策との共進化に関する研究を深める。
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Causes of Carryover |
業務との関係上、インド出張の滞在期間が予定より短期になったため。
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