2023 Fiscal Year Research-status Report
唾液腺モデル培養細胞を用いた簡易な唾液腺刺激指標と評価方法構築の試み
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23K01990
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
高尾 哲也 昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (10338543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高尾 恭一 日本大学, 医学部, 助手 (90187922)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 唾液 / モデル / 糖 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度はA253細胞を唾液腺刺激モデル培養細胞として用いて、糖によるa)細胞応答とb)唾液関連遺伝子等の発現性を検討した。 a)細胞応答は細胞内に導入したCa2+蛍光プローブの蛍光強度を測定し解析した。A253細胞は苦味を有するアミノ酸であるArginine、Histidine、Phenylalanine等の刺激により、濃度依存的に応答した。また、苦味と甘味を有するCystine、Lysine、Methionine、Prolineの刺激により濃度依存的に応答した。Leucineによる刺激では応答を示さなかった。糖のうち、glucoseやsucrose等による刺激ではA253細胞は応答性を示さなかった。これに対し、苦味を有するgentiobioseによる刺激により濃度依存的に応答した。 b)唾液および味覚関連遺伝子等の発現性の検討は定量的RT-qPCR法を用いて測定し解析した。測定対象遺伝子は、唾液関連遺伝子であるANO1, AQP5, CHRM3, NOS1, Rab27A, B, MYRIP, RPH3AL,AMYLA,CST2,4, MUC5B, 7などや、ハウスキーパー遺伝子であるACTB等を使用した。Arginine による刺激では、ANO1, MUC7,AMYLAの発現は上昇する傾向を示した。Leucineによる刺激では唾液関連遺伝子の発現性に変化を認めなかった。糖のうち、glucoseやsucrose等による刺激では、唾液関連遺伝子の発現性に変化を認めなかった。gentiobioseによる刺激ではANO1, NOS1, MUC7, AMYLA等では発現は上昇する傾向を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アミノ酸と糖刺激によるA253の応答性および唾液関連遺伝子の発現性の変化を測定・解析した。その結果、一部のアミノ酸と糖で応答性と共に唾液関連遺伝子の発現性の増加等を示した。この事はA253細胞による刺激と応答性・遺伝子発現性の測定が、唾液分泌と相関する可能性を示しており、モデル化への基礎的な知見の一部を得たと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度の結果を受け、a)細胞応答の検討およびb)唾液関連遺伝子等の発現性の検討を継続的に行う。同時にc)唾液成分の検討を開始する。応答性が認められたアミノ酸や糖もしくはその混合物によりA253細胞を刺激し、細胞が生産する唾液中の主要な成分である、α-amylaseやlysozyme、mucin等の生産量を測定する。唾液関連物質生産量の測定はELISA法あるいは活性測定により行う。
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Causes of Carryover |
計画的に試薬類の購入に努めたが、若干の残額が生じたため次年度使用としたい。
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Research Products
(1 results)