2023 Fiscal Year Research-status Report
教師による「自発的研修会」における「触発」による教室実践の再構築プロセスの検証
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23K02051
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
森田 智幸 山形大学, 大学院教育実践研究科, 准教授 (70634236)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 教師の学び / 自発的研究会 / ネットワーク / 学びの共同体 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の成果は以下の3点にある。 第1に、教師による「自発的研究会」に参加した新人教師に対する集約的インタビューを実施し、データを蓄積した点にある。日記資料も合わせて収集できたことで、次年度以後、分析を試みる。 第2に、新人教師の異動後の経験について分析するために、教師が蓄積していた文書記録、インタビュー、また、授業実践の動画記録を収集した。当該教師は、校内の中で蓄積したわからなさを、校外の授業実践や研究会でのコミュニケーションを通して、実践の再構築へとつなげている。この記録は、The 11th International Conference of School as Learning Communityにおいて、Teachers’ Learning in SLC Network- Focusing on a Teacher’s Experience Since Their First Transferのタイトルで報告した。 第3に、ネットワークにおける教師の学びをエコシステムとして分析するために、関連書籍を収集し、先行研究の整理を行った。これにより分析枠組みをより精緻なものにすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、学校改革ネットワーク上の活動の中でも、「自発的研修会」に着目し、そこでの「触発」経験をきっかけとした教室実践の再構築過程を検証することにある。中でも特に、学校の外側による教師の成長とその持続の様相について、「触発」の経験と、その後の個々の実践へとつながっていく過程に焦点を当てて分析する点にある。「自発的研修会」における学びの様相について、既に3名の教師を対象としたインタビュー調査、記録の収集を達成した。計画通り遂行できている。 また、そこでの分析結果を、国際会議にて報告することができた。こうした1年目の成果を学会において報告できた点においても、計画通り遂行できていると評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
「自発的研修会」における経験の分析を進めるために、収集した関連文献を通して枠組みを整理する。 また、それに基づいて、インタビューデータの分析を進める。 分析を進めるにあたり、さらなる調査の必要が生じた場合には、その都度インタビュー調査を実施し、記録を収集する。
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Causes of Carryover |
当初予定していた国際会議での報告について、招待講演での報告になったため、学会参加費、宿泊費、往復交通費などが支給された。そのため、予定よりも支出額が少なくなり、次年度使用額が生じた。
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Research Products
(1 results)