2023 Fiscal Year Research-status Report
Citizenship education policy in England under the Conservative government
Project/Area Number |
23K02156
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
菊地 かおり 筑波大学, 人間系, 助教 (40616843)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
|
Keywords | シティズンシップ教育 / イングランド / 保守党 / 教育政策 / 「基本的なブリテンの価値」 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、シティズンシップ教育政策及びシティズンシップ教育に関する資料収集、イングランドのシティズンシップ教育研究者からの聞き取り、学会シンポジウムでの報告、論文の投稿を行った。 まず、シティズンシップ教育政策及びシティズンシップ教育に関する資料収集について、前者については、2018年に出された上院の委員会報告書及びそれに対する政府の応答と関連資料及び根拠資料を網羅的に収集した。後者については、中等教育修了一般資格(GCSE)試験を実施する3つの試験団体(AQA、Oxford, Cambridge and RSA: OCR、Pearson Edexcel)が発行するシティズンシップのシラバス/仕様書(Specification)を収集した。次に、シティズンシップ教育研究者からの聞き取りを行い、イングランドにおけるシティズンシップ教育の推進状況等に関する情報収集を行った。また、学会シンポジウムでの報告については、日本シティズンシップ教育フォーラム(J-CEF)シティズンシップ教育研究大会2023のシンポジウムにおいて、保守党政権のシティズンシップ教育に対する政治的立場についての報告を行った。最後に、シンポジウム報告等をもとにして、シティズンシップ教育に対する保守党政権の政治的立場を分析した論文を日英教育学会に投稿した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度はおおむね順調に研究が進展した。シティズンシップ教育政策及びシティズンシップ教育に関する資料収集が中心ではあったが、保守党政権のシティズンシップ教育に対する政治的立場について学会シンポジウムで報告する機会を得た。また、その分析結果を投稿論文としてまとめることができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、2023年度に収集した中等教育修了一般資格(GCSE)試験のシティズンシップのシラバス/仕様書(Specification)の分析を進める。また、イギリス教育学会(British Educational Research Association: BERA)と世界教育学会(World Education Research Association: WERA)が共同開催する「BERA Conference 2024 and WERA Focal Meeting」(於:イギリス・マンチェスター)に参加するとともに、シティズンシップ教育に関する最新の政策動向並びに実践動向について情報収集を行う。
|
Causes of Carryover |
2023年度は、既存の機器を活かして効率的に必要な機器の整備を進めることができ、またオンライン上で資料収集が一定程度可能であったことから、物品費(設備備品費・消耗品費)を抑えることができた。その代わりに、イギリスでの現地調査の機会を得たことから、旅費での使用に充てた。2024年度は、イギリス・マンチェスターにおいて国際学会(BERA Conference 2024 and WERA Focal Meeting)が開催される予定であり、シティズンシップ教育政策並びに実践の最新動向についての情報収集が期待できることから、今年度の未使用額は海外調査の旅費に充てる予定である。
|