2023 Fiscal Year Research-status Report
3歳未満児クラスを担当する保育者の「連携・協働」の評価尺度と研修プログラムの開発
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23K02279
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Research Institution | Tezukayama University |
Principal Investigator |
永井 久美子 帝塚山大学, 教育学部, 准教授 (20615108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香曽我部 琢 宮城教育大学, 大学院教育学研究科高度教職実践専攻, 教授 (00398497)
渡辺 俊太郎 大阪総合保育大学, 公私立大学の部局等, 教授 (80434877)
水落 洋志 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 講師 (80634013)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 3歳未満児の保育者 / 連携・協働 / ソーシャル・キャピタル / ナラティブ分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
より質の高い保育を展開する上で,保育者間による連携・協働に関して追究することは,重要な課題である。本研究は,3歳未満児を11年以上うけもっている保育者を対象に,同僚保育者との連携・協働の実相についてソーシャル・キャピタルの観点から特徴を明らかにすることを目的とした。この目的を達成するために,4名の保育者に調査協力を得て,半構造化インタビューを実施し,ナラティブ分析を行った。その結果,44件のサブテーマと24件のテーマを得ることができた。そして,テーマを分類した結果,同僚保育者と連携・協働する9つのストラテジー【A:子ども理解を深め合い、共に成長を喜び合う関係性】【B:日常的に行われる瞬間時間・短時間でのコミュニケーション】【C:困っているときに相談したり、相談に乗ったりするリレーションシップ】【D:園によって組織化された場での話し合い】【E:状況の変化に応じて能動的に対応し合う連動性】【F:決められた役割を果たし合う仕事仲間としての信頼関係】【G:情報を互いに提供し合い、確認し合いながら保育を進める結びつき】【H:保育のアイディアやポジティブ感情を高め合う互恵的関係】【I:ICT・機器を活用したつながり】を示すことができた。4名の保育者の園では,情報共有や役割分担が円滑に行われるネットワークが形成された組織のもと,信頼と互酬性のある同僚保育者とともに,保育実践における連携・協働が行われていることが示された。3歳未満児保育者の連携・協働の質を向上させるために,こうしたソーシャル・キャピタルの醸成を意識することが有用ではないかと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
分析や学会発表、論文執筆に関する作業は主にオンライン上で行い、成果を論文投稿・学会発表という形で公表する準備を推し進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
1年目前期~1年目後期にかけて、3歳未満児保育者の「連携・協働」に関する保育行為のマルチモーダル分析を行う、(調査1)また、3歳未満児保育者を対象に、「連携・協働」に関するインタビュー調査を行う。(調査2)調査1・2によって、「連携・協働」に関する3歳未満児保育者の暗黙知や意識・意味づけを明らかにする。
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Causes of Carryover |
1回の対面会議は、本務校に行ったため、費用を抑えることができた。次年度は、インタビュー調査で得られた知見の一般性を確認するために、広くアンケート調査を行う予定である。そのための資料作成代・郵送代などに使用する計画である。
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