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2023 Fiscal Year Research-status Report

An Empirical Investigation into the Relationship between the Note-Taking Process by hand and Story Comprehension Using a Sensing System

Research Project

Project/Area Number 23K02343
Research InstitutionNagasaki University

Principal Investigator

鈴木 慶子  長崎大学, 教育学部, 教授 (40264189)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 劉 卿美  長崎大学, 言語教育研究センター, 教授 (00346941)
宮本 友弘  東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 教授 (90280552)
伊藤 弘大  青山学院大学, 理工学部, 助教 (90828807) [Withdrawn]
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywords話 / 理解 / 手書きメモ
Outline of Annual Research Achievements

本課題の目的は、JSPS20K02916「書字基礎データ採取のための調査研究」の最終段階で開発したアプリケーションの活用並びに随時改良を行いつつ、日常の筆記場面、例えばメモ取りやノートテイクと内容理解との関連を検討していくことである。
初年度(2023年度)は、メモ取り自体の質的研究を行い、下記のような結果を得た。(1)メモ取りの有用性;小4生と中1生を対象とした話の聞き取りでは、メモ取りを強制しない環境下において調査参加者全員がメモを取った。このことから参加者の心理にはメモ取りが理解の助けになると有用性が形成されていたといえる。(2)手書きメモの類型;参加者の手書きメモの筆記状態を観察して下記のような類型を抽出した。逐語記録、非逐語記録[要点抽出、整理、構造化](3)手書きメモ類型の学年比較;逐語記録は、課題にかかわらず、小4生で2割弱見られ、中1生では全く見られなかった。要点抽出は、課題にかかわらず、小4生で8割以上にみられ、中1生では全てのものに見られた。整理は、課題にかかわらず、小4生で半数程度、中1生では8割程度見られた。構造化については、小4生でほとんどみられなかった。中1生では、難易度低課題では7割以上、難易度高課題では3割強であった。小4生では要点抽出のみのメモ取りに終わることがあるが、中1生では要点抽出にとどまらず、整理や構造化といった情報の精緻化作業が追加される傾向にある。(4)手書きメモと理解度との関連;参加者数が少ないため類推の域を出ないが、小4生では難易度低課題では、単なる要点抽出よりも、それらを整理したメモ書きのほうが理解を促進する。難易度高課題では、そうした整理だけでは理解を促進しない。さらに、中1生では整理だけよりも構造化が理解を促進しているようである。今後は、参加者の数を増やし、質的に異なる課題を用意して、メモ取りの類型を検証していきたい。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本課題では、JSPS20K02916「書字基礎データ採取のための調査研究」(提出時;2020~2022の計画、実際は~2023)の後継である。JSPS20K02916「書字基礎データ採取のための調査研究」はコロナ禍に翻弄され、当初計画していた海外調査を断念した。その代わりに、最終年度2022.12に当該課題に即応したアプリケーションの開発に着手し、2023.3~8試行調査、2023.9以降実際の筆記場面におけるアプリケーションの試行運用を実施した。
本課題の初年度では、当該のアプリケーションが常時安定して活用できる段階に至っていなかったので、それを随時改良しながら、聞き取り時におけるメモ取りの質的研究を推進していたから。

Strategy for Future Research Activity

筆記過程の追跡にカスタマイズした当アプリケーションを下記の点で改良していく。(1) メモ取りの質的段階を左右する要件を絞り込む。筆記速度なのか、筆記タイミングなのか、要点抽出の質なのか、整理の質なのか、構造化の質なのか等。(2)それを仕様に落とし込む。(3)操作性もシンプルにする。
その上で、話の聞き取りにおけるメモと理解との関係に関して、追究していく。
分担者である心理学研究者、デバイス研究者に加えて、アプリケーションに詳しい者に協力を依頼して、推進することとする。

Causes of Carryover

2024年度に、当該アプリケーションをよりいっそう本研究目的にカスタマイズするための開発費を残しておくため。
オンラインでは、目的に焦点化した議論はいやすい反面、拡散する方向での議論になりにくい面がある。したがって、アプリケーションのカスタマイズのためには、適度に対面での議論を組み込むこととしたい。そのための旅費を残した。

  • Research Products

    (4 results)

All 2024 2023 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] 聞き取りにおける手書きメモに関する考察(2)ー小4と中1の質的比較を中心にー2024

    • Author(s)
      鈴木慶子、宮本友弘
    • Journal Title

      九州国語教育学会紀要

      Volume: 13 Pages: 1-10

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 聞き取りにおける手書きメモに関する考察(2)-小4と中1の質的比較を中心に-2023

    • Author(s)
      鈴木慶子、宮本友弘
    • Organizer
      全国大学国語教育学会 第144回島根大会
  • [Presentation] 聞き取りにおける手書きメモに関する考察(3)-認知処理スタイルに着目して-2023

    • Author(s)
      鈴木慶子、宮本友弘
    • Organizer
      全国大学国語教育学会 第145回信州大会
  • [Remarks] 書室

    • URL

      https://shoshitsu.com/

URL: 

Published: 2024-12-25  

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