2023 Fiscal Year Research-status Report
スイスフランス語圏の学校における宗教的多元性と包摂性の保障に関する実態調査
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23K02383
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
田中 マリア 筑波大学, 人間系, 准教授 (20434425)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細戸 一佳 帝京大学, 付置研究所, 准教授 (90337775)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | スイスフランス語圏 / 倫理 / 宗教 / 教育 / 養成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、スイスフランス語圏の各州において導入が開始され、その充実が期待されている科目「倫理と宗教文化(Ethique et cultures religieuses)」について、導入後の展開として改革を推進している特徴的ないくつかの州を調査し、とりわけ宗教的多元性と包摂性の保障という高度な教育課題に対し、現場レベルではどのような事態が生じ、またそれに対して、指導者の養成や研修等含めていかなる工夫や対策を講じているのか、その実態を明らかにしようとするものである。3年計画で進行予定であり、初年度にあたる2023年度は導入後の各州の最新動向について事前調査を行い、次年度の本格的な調査への準備を行った。具体的には、ヴォー州、フリブール州、ヴァレ州における倫理宗教文化に関わる教員の養成機関や学校現場訪問、授業観察や聞き取りなどを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
COVID-19の影響でしばらく渡航が困難だった期間にも現地の協力者とは関係を維持しつつ、計画の申請前から渡航が可能になった際は研究課題への協力をしてくれるよう依頼を行っていたためか、初年度の事前訪問調査の時点でかなりこちらの研究課題の趣旨を汲んだ対応をしてもらえたため。
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Strategy for Future Research Activity |
本格的な調査にあたる次年度は、「倫理宗教文化」教育を実践する現場において抱えている課題や改善策への試行錯誤などについて、もう少し踏み込んだ実態の解明に努めたい。
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Causes of Carryover |
渡航が年度末(会計処理日)にかかる期間であったため、文献購入の一部を次年度にまわしたため。
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