2023 Fiscal Year Research-status Report
植物の同化と物質循環を五感で学び生態学的自然観を育む観察・実験教材の開発
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23K02460
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
露崎 浩 秋田県立大学, 生物資源科学部, 教授 (20217384)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Keywords | 植物の同化 / 物質循環 / 生態学的自然観 / 観察・実験 / 教材開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、植物の同化と物質循環を五感で学び生態学的自然観を育む観察・実験教材の開発である。教材の特徴を、①五感を通じて「実感できる」教材、②簡易・短時間で実施でき確実に結果が得られる教材、③学校段階間を接続した系統的な教材、と定めた。 本年度(令和5年度)は、植物の同化と物質循環に関する小・中・高の教育内容とそれらの学校段階間における接続について、主に学習指導要領の記述をもとに整理した。その結果、教材作成に資する知見を集積することができた。あわせて、学校段階間を接続する教材の案をいくつか作成することができた。 上記の成果をふまえ、教材作りを開始した。具体的には、「炭素同化(光合成)」においては、シアノバクテリア(ネンジュモ)の観察教材、および「C3植物、C4植物、CAM植物」の形態や生理・生態を比較して学ぶ教材の作成を始めた。「炭素の循環」においては、教材とする水草(クロモ)と動物(ドジョウ)の育成技術を習得した。「窒素同化」においては、マメ科植物における根粒の観察教材を作り始めた。「窒素の循環」においては、マメ科植物の土壌における分解過程に関する実験を実施した。 今後は、作成した教材を、順次ホームページ(HP)に掲載する予定である。なお、HPは、令和6年4月に開設している。 本研究で開発する観察・実験教材により、児童・生徒は、植物の同化と物質循環に関する確かな知識を獲得し、あわせて、“ヒトは生態系の一部であり物質循環の環のなかにある”、“自然資源の循環的利用により自然・生物とヒトは共存できる”といった「生態学的自然観」を育むと期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
以下の1~3の理由により、研究はおおむね順調に進展している。 1 小学校、中学校、および高等学校の理科・生物学教育における同化と物質循環に関する学習の内容、およびそれらの関連・接続の実態を調査し整理できた。 2 上記の調査結果をふまえ、開発する教材の大まかな構成や内容を定めることができた。 3 いくつかの教材について、観察や実験を実施し、教材作りを開始することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
植物の同化と物質循環に関する小・中・高の教育内容について、教科書(4社)における記載を調査する。 その調査結果などを踏まえ、前年度に引き続き、「炭素同化(光合成)」、「窒素同化」、「炭素の循環」、および「窒素の循環」に関する教材作りに取り組む。 あわせて、教材作りに必要な研究情報・展示手法(見せ方)を、関連分野の研究機関(博物館等)を視察し収集する。 以上により、令和6年4月に開設したホームページの充実を推進する。
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Causes of Carryover |
博物館等に出向いての調査研究ができず、そのための旅費の使用がなかった。翌年度分として請求した助成金と合わせ、主に調査研究旅費として使用する計画である。
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Research Products
(1 results)