2023 Fiscal Year Research-status Report
Fundamental research on the development of science teaching methods using Learning Analytics
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23K02469
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
多賀 優 龍谷大学, 農学部, 教授 (00755671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木實 新一 九州大学, 基幹教育院, 教授 (70234804)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | ラーニングアナリティクス / 理科教育 / 授業法 / 科学的概念 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度では、理科授業でのラーニングアナリティクスの多様な活用方法を開発すると共に、理科授業での科学的概念やミスコンセプションを教師が把握してリアルタイムに活用する理科の授業法や学習方法の開発を行うという目的のために,その準備を実施してきた。 共同研究者とLAの活用方法を取り入れたる理科授業を、まずは大学等で仮に実施して基本的な手法を構築することを目標とした。本年度にまずは大学での講義で実施し、その有効性を確かめるために、岩石の観察や火山灰の鉱物の観察の講義で使用するための、タブレットで閲覧できる教材をパワーポイントで作成した。この教材は、火山灰の鉱物を観察する時に、学生がいずれの鉱物にアクセスして、調べているかをログから把握するため、カンラン石、輝石、角閃石、黒雲母、長石、石英の画像を作成した。学生が観察中にこれらの画像へアクセスした回数やタイミングから、いずれの鉱物が学生にとってわかりにくいのかを判断したり、わかりにくいために、何度も確認していたことを把握できる。具体的には、そのスライドを複数の画像ファイル(PNG、JPGなど)で作成することができた。また、これらを保存して、目次のページをHTMLで作成するという手法を確立し、一定の教材を開発することができた。今後はこれをいかにLAに結びつけて、学校での理科の授業で活用方法を構築できるか、さらに、その効果をいかに確認できるかを検証し、LAを用いた理科授業の提案が重要となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
大学における教職センター副センター長としての仕事にかける時間が多く、充分な研究時間を確保できていなかったこと、また、共同研究者も大変お忙しいため、充分な共同研究のための時間がとれなかったことがあげられる。また、なによりも本研究はラーニングアナリティクス(LA:Learning Analytics)の研究を教科教育学に活かす研究であるので、先行研究もなく、また手法が未開拓で未知数であることが理由としてあげられる。 しかし、LAの活用方法による理科授業をまずは、本年度に大学での講義で実施し、その有効性を確かめるための準備を着実に進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
LAを活用した理科授業を構築するため、タブレットで閲覧できる教材を作成したが,その改良を実施し、パワーポイントで作成したスライドを複数の画像ファイル(PNG、JPGなど)で保存して、目次のページをHTMLで作成しさらに検証する。その後、大学の地学実験における、岩石の観察や火山灰の授業で、生徒の観察の進捗状況や理解の把握を行うため、各ページにアクセスしたログをプラグインで(タブレット側で)取得する方法を確立し、それを用いて実践する。その後,効果を検証し有効性を確認し、LAを用いた理科授業の構築と提案を行う。また、中学校か高等学校でこの授業法を用いて実践し、検証を行う。
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Causes of Carryover |
当該年度では、充分な研究時間が確保できず、研究が進まなかったが、その結果を公表するための論文や国際会議の参加がかなわなかったため、次年度使用額が生じた。
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