2023 Fiscal Year Research-status Report
学生によるグローバル社会の主観的意味付け:高等教育国際化の射程空間に関する研究
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23K02504
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
正楽 藍 神戸大学, 国際人間科学部, 准教授 (40467676)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉野 竜美 神戸医療未来大学, 人間社会学部, 教授 (40626470)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | グローバリゼーション / 高等教育の国際化 / 大学生 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請時に計画していた23年度の研究計画のうち、調査票によるデータ収集を実施しないこととし、23年度は、24年度以降実施予定のパネル調査によるインタビュー調査の事前調査を実施した。事前調査の対象は、日本の国際教養系学部一年次後期の学生である。 事前調査と並行して、本研究の参照枠組みを構築している。24年度も継続して実施するが、23年度は、ギデンズ(1991=1993)やロバートソン(1992=1997)等によるグローバリゼーションの概念を参照に、グローバリゼーションの解釈に関する先行研究レビューを行った。 「学生が、時間的、空間的に遠く離れた場所で起きていると捉える事象、反対に、彼らにとって<いま-ここ>というローカルな空間で起きている事象にはどのようなものがあるか」、「学生は時間的、空間的に遠く離れた場所で起きている出来事と、<いま-ここ>で起きている出来事とをどのように関連付けて捉えているか」を探索した。 ギデンズやロバートソンによるグローバリゼーションの概念によると、時間的、空間的に遠く離れた場所で起きている出来事と、<いま-ここ>で起きている出来事とはその発生要因を共有しつつ相互に影響を及ぼす。本研究では、学生は時間的、空間的に遠い場所での出来事と、より近い場所での出来事とをどのように関連付けて捉えているかを探究した。 現在、本研究の参照枠組みに照らし合わせて、事前調査によるデータの分析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
24年度以降実施予定のパネル調査の事前調査を予定通り実施できた。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度以降のパネル調査では、最初、約50名の協力者を確保する。かれらへのインタビュー調査はR6年度前半に開始し、その後、年一回程度の頻度で実施する。
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Causes of Carryover |
調査票による調査の実施をしないこととしたため、データクレンジング作業等を依頼する予定であった学生研究支援員の雇用が不要となったため。また、国際学会での研究発表を次年度以降に実施することとしたため。
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