2023 Fiscal Year Research-status Report
低学力層の学習自己評価と客観的評価とのミスマッチを炙り出す直接評価法の開発
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23K02516
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
池田 徳典 崇城大学, 薬学部, 准教授 (00613530)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 泰宗 崇城大学, 総合教育センター, 准教授 (10758832)
寒水 壽朗 崇城大学, 薬学部, 准教授 (90412733)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 教学マネジメント |
Outline of Annual Research Achievements |
教学マネジメントの確立のために必要とされる様々な要素の中で、学生の学修成果・教育成果の把握・可視化は重要な要素であり、定期試験は科目レベルにおける学生の学修成果を把握する最も有用な直接評価の指標である。この定期試験不合格学生には再試験をさらに行い、直接評価を重ねる場合があるが、再試験対象者の場合、元々の学習行動に何らかの問題があることが予想されるため、試験結果を利用した根本的な教育指導が必要である。しかしながら、各再試験問題における単純な正誤の評価だけでは、当該科目に対する学生の自信度や理解度を真の意味で推定することはできず、適切な教育指導は難しい。そこで本研究では薬学生の低学力層 (再試験対象者)を対象とし、再試験問題を多肢選択問題とし、一定の条件下で各問題に対する配点を学生に委ねることで、それぞれの問題に対する配点の大きさ(学生の自信度:自己評価)と、配点の大きさに見合った正誤の有無 (客観的評価)とのミスマッチ度を直接的に評価可能とする再試験法を確立させ、その有用性を検証した。 令和5年度、我々は倫理審査委員会に本研究の倫理申請を行い、研究の承認を得た。次に解析に必要な学生情報及び成績データのファイルを作成を行った。さらに統計解析専用のデータファイル (データセット)と、データセット定義書の作成を研究代表者及び研究分担者で行った。現在、学生の自信度 (自己評価)と、正誤の有無 (客観的評価)とのミスマッチ度を直接的に評価可能とする解析手法の検討を行っており、一定の見解が得られた段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
学生の自信度 (自己評価)と、正誤の有無 (客観的評価)とのミスマッチ度を直接的に評価可能とする解析手法の検討において、一定の目途が付いたため。
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Strategy for Future Research Activity |
複数の科目で、正誤の有無 (客観的評価)とのミスマッチ度を直接的に評価可能とする解析手法を試すことで、妥当性について確認する。その上で、研究成果の公表 (論文化) を目指す。
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Causes of Carryover |
情報管理の一元化が上手くいっており、予算として計上していたパソコンの購入をまだ行っていないことが主な原因である。今後、研究の進展に伴い、必要に応じて購入を検討する。
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