2023 Fiscal Year Research-status Report
インクルーシブ教育推進における柔軟な個別化に関する北欧と日本の比較研究
Project/Area Number |
23K02571
|
Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
是永 かな子 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 教授 (90380302)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
Keywords | スウェーデン / ノルウェー / フィンランド / デンマーク / インクルーシブ教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、総合的に北欧4か国と日本を研究対象とし、多様性と包括性を同時追求するための教育政策と学校制度、教員養成・研修、そして具体的な教育実践を比較研究する。まずインクルーシブ教育関連政策の分析を行う。インクルーシブ教育に賛同する国々であっても、第一に国政レベルでいかなる教育制度改革や予算の分配が行われているかに、その内実が示される。また医療制度の維持のための県・地域の再編や地方分権推進も行われているため、県、基礎自治体のレベルでも政策を分析する必要がある。とくに学校教育における「柔軟な個別化」に関する北欧と日本の比較研究を通じて、インクルーシブ教育をいかに促進するかを明らかにする。2023年度はインクルーシブ教育関連政策の分析として以下のようなの研究計画に基づき、研究を遂行した。具体的には、文献研究としてはスウェーデン国・ヴェストラ・イェータランド県・イェーテボリ市、ノルウェー国・インランデット県・ハマール市、デンマーク国・フーブットスタデン地域・コペンハーゲン市、フィンランド国・中央スオミ県・ユバスキュラ市の状況を調査した。調査研究としては、スウェーデン国・イェーテボリ市・ストックホルム市、ノルウェー国・ハマール市・オスロ市、デンマーク国・コペンハーゲン市、フィンランド国・ユバスキュラ市・ヘルシンキ市を訪問し、聞き取りや学校訪問、授業参観による調査を実施した。総合的に4か国のインクルーシブ教育に関する国・県・市の政策を分析した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
調査研究において、当初予定していた高知大学と協定がある大学の所在地のみならず、スウェーデンとノルウェー、フィンランドに関しては首都も追加することができたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き、研究計画に基づいて研究を遂行する。
|
Causes of Carryover |
他の研究費も獲得できたため、2023年度は科研費の支出を抑えて、他の研究費の使用を優先した。2024年度には国際共同研究も推進される予定のため、2024年度支出が多額になると考えられる。上記の状況を考慮して、2023年度予算を繰り越し、2024年度に使用する予定である。
|