2023 Fiscal Year Research-status Report
RTIモデルからみた学校教育における知的ギフテッドの実態調査と事例研究
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23K02573
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
日高 茂暢 佐賀大学, 教育学部, 講師 (20733942)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片桐 正敏 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (00549503)
富永 大悟 山梨学院大学, 経営学部, 准教授 (30795597)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | ギフテッド / RTIモデル / 才能行動 / アセスメント / 2E / 特別支援教育 / 才能教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、RTIモデルの第1層として通常学級を対象にした広義のギフテッド教育・才能教育を検討する目的で、2つの研究を遂行した。 (1)通常学級に在籍するギフテッド児の実態調査・・・通常学級に在籍するギフテッド児の人口動態やニーズを明らかにする事を目的に調査を行った。実態調査については、学校現場を対象とした調査が難航したが、当事者および保護者を対象としたインタビュー調査を遂行することができた。その結果、ギフテッド児は学校の授業に高い知的好奇心や創造性を活かす学習活動を求める一方、多岐にわたる苦手な活動への支援やピアの不足といった課題に直面することが明らかになった。 (2)ギフテッド児のスクリーニングに関する調査・・・知能検査やコンテスト受賞歴などを指標にすると通常学級に在籍する児童生徒の多くは、その知的好奇心に沿った支援をうけることができなくなる問題がある。そこでRenzulliらの先行研究をもとに、学校生活で観察可能な才能行動(Gifted Behavior)を設定し、才能行動によるスクリーニング可能性を検討した。その結果、教師用才能行動評価尺度(Gifted Behavior Rating Scale)を開発した。小・中学校を対象に才能行動評価尺度の有用性を検証したところ、尺度の一貫性、妥当性が確認され、さらにロジステック回帰分析によって高い予測精度を示すモデルであることが認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実態調査が難航し、当初計画と変更があったものの、概ね順調に研究が遂行できた。
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Strategy for Future Research Activity |
以下の2つの方向性で研究を推進する。(1)学校教員におけるギフテッドの理解と支援について、通常学級や通級指導教室、特別支援学級(自閉症・情緒障害)の教員を対象に①開発した才能行動評価尺度を用いたアセスメントに関する検討、②強い知的好奇心や課題への傾倒等の才能行動に関する長所活用型支援の実践例の収集と分析、③RTIモデルに従った集団指導から個別指導までのあり方に関する理論的検討を行う。(2)ギフテッド児やその保護者を対象に、ホームスクーリング等を含め、選択された教育の場・支援の枠組みに関するニーズや課題などについて情報収集と分析を行う。
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Causes of Carryover |
当初計画では研究に必要な物品(PCや知能検査等)の購入や学会等での研究発表・情報収集を予定していた。前述の調査が難航し計画変更を余儀なくされたことやコロナ感染症関連のやむを得ない事由によって、必要な経費を精査した結果、次年度に繰り越すこととなった。 次年度は複数地域での調査実施を予定しており、そのための旅費、謝礼、RA等の人件費を予定している。昨今の旅費高騰等の影響もあり、繰り越した研究費も活用しながら、遺漏なく進める予定である。引き続き、研究費を適正に使用し、研究を推進していきたい。
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Research Products
(11 results)