• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2023 Fiscal Year Research-status Report

精神障害のある大学生を対象とした包括的支援モデルの構築

Research Project

Project/Area Number 23K02584
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

池田 忠義  東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 教授 (70333763)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中島 正雄  東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 准教授 (00526915)
榊原 佐和子  北海道大学, 学生相談総合センター, 准教授 (00761389)
高橋 真理  東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 助手 (20751069)
鈴木 大輔  東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 特任講師 (70455814)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2027-03-31
Keywords障害学生支援 / 学生相談 / 精神障害のある学生
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は,精神障害のある学生への支援における学生相談と障害学生支援の協働のあり方,教職員の支援力向上のための方策を明確にし,それらに基づいて包括的支援モデルを構築することである。その目的達成のために,個別支援の経過とそこに現れる課題についての分析,障害学生支援及び学生相談の対応と協働のあり方の分析,学生と関わる教職員等の困難と支援ニーズの分析,包括的支援モデルの構築を行う。
2023年度は,学生相談と障害学生支援の協働に関する実情と課題を明らかにすることを目的に実施した調査の結果の詳細な分析を行った。調査対象はある大学における学生相談及び障害学生支援の責任者各1名であり,半構造化面接によるインタビュー調査によりデータを得た。その結果の分析により,両者が一つの組織になったことで協働が進んだこと,個別支援や会議等の活動によって協働のあり方が異なること,担当者の支援スキルの向上とそれぞれの担当部署間の役割分担の明確化が課題であることが明らかになった。また,障害学生支援担当部署に来談した精神障害のある学生の特徴についての分析を行った。その結果,すべての来談学生の中で精神障害のある学生の占める割合は各年度で概ね25~30%であり,発達障害のある学生に次いで多いこと,学部生の来談時の学年に大きな偏りはないこと,診断名はうつに関するもの(うつ病やうつ状態等)を中心としつつも,多岐にわたっていることが明らかになった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

これまで,学生相談と障害学生支援の担当責任者各1名を対象としたインタビュー調査により,両者の協働の現状と課題を明らかにした。また,障害学生支援部署に来談した精神障害のある学生の特徴について分析した。ただ,診断名ごとの特徴や合理的配慮の提供等の支援,関係者との連携等についての整理・検討についてはまだ十分に行えてない。そのため,それらについてより詳細な分析を行うことが必要である。それと合わせて,来談学生の相談・支援経過についての事例研究を行うことにより,精神障害のある学生の支援の実情,そのプロセスにおいて学生相談と障害学生支援の担当部署が担う役割,より効果的な支援のあり方を明らかにできると思われる。

Strategy for Future Research Activity

障害学生支援部署に来談した精神障害のある学生のデータの分析をより詳細に行い,診断名ごとの特徴や合理的配慮の提供等の支援,関係者との連携の実情等についての検討を行う予定である。また,精神障害のある学生の個別相談の経過について検討する事例研究を引き続き行い,学生相談と障害学生支援の協働や役割分担,教職員や他の部署・機関等との連携のあり方等について明らかにする。
これらに加え,全国の学生相談や障害学生支援の担当者を対象にした質問紙調査により,精神障害のある学生の支援に関する実情と課題を分析する予定である。

Causes of Carryover

研究代表者・研究分担者ともに本務である相談業務が多忙であったため,全員が一堂に会してインタビュー調査のデータ分析や個別相談の経過に関する事例検討を行うことができなかった。
次年度は,全員で集まっての詳細な事例検討を行うとともに,全国の学生相談及び障害学生支援の担当者を対象とした質問紙調査を作成・実施し,それらの研究成果について国際学会を含む複数の学会で発表する予定である。

URL: 

Published: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi