2023 Fiscal Year Research-status Report
聴覚障害を持つ看護学生の臨地実習時の学習支援ニーズと教育者の合理的配慮の解明
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23K02600
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
林 京子 東邦大学, 健康科学部, 助教 (80962943)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾立 篤子 東邦大学, 健康科学部, 教授 (50736973)
宮崎 裕子 東邦大学, 健康科学部, 准教授 (10827801)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 聴覚障害 / 看護学生 / 学修支援 / 臨地実習 / 合理的配慮 / 高等教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
合理的配慮とは、障害者差別解消法に基づき障害のある学生が学校教育を受ける上で必要な変更や調整を行うことを指し、過度な負担を伴わないものと定義されている。 本研究では、聴覚障害を持ちながら看護学臨地実習を行った経験を有する看護師と臨地実習で聴覚障害学生を指導した経験を持つ看護教員及び臨地実習指導者を対象に、個別インタビューを行い、聴覚障害学生側の困難と教育者側の困難の様相を明確化する。さらに聴覚障害を持つ看護師の語りから得られた学習支援ニーズに基づき、教育する側が行うべき合理的配慮を検討した上で、全国の病院に質問紙調査を行いその実行可能性について考察する。聴覚障害は先天性もしくは加齢によりおこるものだけではなく、突発性難聴や騒音性難聴など、どの年代にも起こりうる身近な障害である。聴覚障害学生への合理的配慮を検討することは、聞こえに障害を持つすべての対象への支援に応用でき、看護の質の向上につながるのではないかと考える。 2023年度は、大学の教職員の合理的配慮に関する認識についての文献を収集し、障害を持つ学生への合理的配慮の現状と課題の検討を行った。その結果、教職員は、障害学生に対する合理的配慮の範囲や方法及び妥当性の判断に困難を抱えていることが明らかになった。また、聴覚障害を持つ看護師3名と聴覚障害を持つ看護学生への指導経験がある教員と看護師合わせて5名に、インタビュー調査を行い臨地実習における困難の様相と必要な学習支援についての分析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
高等教育機関で学ぶ障害学生数は、増加傾向にあり、聴覚障害学生数も増加している。しかし、障害学生全体に占める聴覚障害学生の割合は約5%と少ないことに加え、障害開示とプライバシー保護の観点から、調査対象者である聴覚障害を持つ看護師へのアクセスが難航しており、予定した人数のインタビュー調査が行えていない。
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力者の参加条件の見直しを行う。また、既存のネットワークを活用した研究協力者募集に加え、SNS及び病院内の掲示板の活用や聴覚障害者団体への研究協力依頼を行うなどの、多様な研究協力者募集の方法を検討する。
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Causes of Carryover |
研究協力者のリクルートが困難で、インタビュー調査が計画通り進められていないため、調査に伴う旅費や学会発表費用、補聴援助機器購入等の費用が発生せず、余剰金となった。 次年度は、調査の軌道修正を図り、研究協力者募集のための費用、インタビュー調査に関連した交通費、謝金、補聴援助機器の購入、成果発表の旅費として使用する。
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Research Products
(1 results)