2023 Fiscal Year Research-status Report
An empirical study on the effect of learning language listening ability on academic performance in children with mild hearing loss
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23K02607
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Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 正幸 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 教授 (50222021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
脇中 起余子 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 准教授 (30757547)
長南 浩人 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 教授 (70364130)
安 啓一 筑波技術大学, 産業技術学部, 准教授 (70407352)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 軽度難聴児 / 学習言語 / きこえ / 学力 / 了解度 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は学習言語の言語リスト、文リスト並びにそれに基づく音声リストを作成した。言語リストは小学校3年から6年の理解、社会の教科学習において使用される言語(単語:名詞)の中から抽出し、1リスト20語10リストを作成した。この言語の抽出にあたっては、研究分担者並びに通常の小学校にある難聴通級指導教室の指導教諭と協議を重ねて行った。併せてこれらの言語のキャリアセンテンスとした文リストを1リスト10文、2リスト作成した。これらの言語リスト並びにに文リストに基づいて音声リストを作成した。音声リストは、アナウンサーのトレーニングを受けた業務経験のある音声表現者に依頼して録音を行った。録音された音声サンプルは単語間、文章間が等間隔になるように音声編集ソフトウエアで編集された。その音声リストの作成後、通常の小学校に在籍する軽度難聴児2名に対して、それぞれの補聴器、スピーカを用いた方法で音声了解度検査を行った。その結果、正答率が 56%、44%で、聴力の損失の程度が比較的軽度であっても学習言語の聴き取りに困難を示していることがみられた。一方で不正解であった単語についても音節数は合っており、音節に対する意識はみられた。また被検者の一人は高周波数における聴力の低下があることからしょうぼうし→しょうぼうしゃ、じょうすいじょう→じょうしんじょう、ぼうさいそうこ→ぼうさいそうこなど、子音が無声子音の場合は混線しやすいことがみられた。次年度は検査対象者を増やして音声リスト(単語)による検査を行うとともに音声リスト(文)についても行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は学習言語を言語リスト並びに音声リストを作成し、対象となる難聴児に音声了解度検査を行うことが目標であった。音声リスト(文)についてはまだ未実行であるもの音声リストを作成することができたのでおおむね順調に進展しているものと思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は作成された音声リスト(単語・文)についての了解度検査の対象者数を増やし、学習言語のきこえの状況の分析を進めるとともに、そのきこえの状況がそれぞれの学力にどのように影響をもたらすか関連する学力検査によって分析を行う。
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