2023 Fiscal Year Research-status Report
ロボット支援手術チームが作る映像教材とトレーニング機器による教育システムの構築
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23K02713
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
光成 健輔 長崎大学, 病院(医学系), 講師 (70866657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大庭 康司郎 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 准教授 (20593825)
望月 保志 長崎大学, 病院(医学系), 准教授 (40404256)
古里 文吾 長崎大学, 病院(医学系), 准教授 (40770409)
松尾 朋博 長崎大学, 病院(医学系), 講師 (60622024)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 教育システム / ロボット手術 / 映像教材 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、映像(3D)およびイラスト(2D)による教材を作成し、解剖と手術手順の『理論』を様々な視点から学習し、臨床を意識したトレーニング機器を作成後に『実践』する。『理論』と『実践』を双方向で繰り返すことでモチベーションの維持と技術向上を図る、『いつでもどこでも誰でも利用できる、場所を選ばない教育システム』の構築を目的としている。現在ロボット支援手術や腹腔鏡手術の手術ビデオを収集し各々重要な場面を編集し、さらには解剖学的な理解が最も必要となる血管走行を中心にイラストを作成中である。今後、これらの資料を参考に臨床を意識したトレーニング機器を作成予定である。また、VR(Virtual Reality)ゴーグルを使用し、実際の臨床データ(CTなどの画像)を用いて血管走行や泌尿器臓器の位置関係を理解するVR医療教育を導入した。このVR医療教育を、まずは医学生教育において実践しており、今後は若手医師へと拡大していく予定である。トレーニング機器に関しては、まずは腹腔鏡ドライボックスを使用した簡易的なトレーニングを実施しており、学会において発表を行なった(具体的には、ドライボックス内で手術鉗子を用いて折り紙を折るという内容である)。他にも若手医師向けの「腹腔鏡トレーニング」研究会を定期的に実施し、トレーニング機器の開発に注力している。今後は、手術の重要局面を具体的に想定した3Dモデル(臓器、脈管系、尿路)配置型トレーニング機器を開発する。それらを使用した解剖や手術手技を視覚的かつ直感的に理解する教育モデルを構築し有益な情報を提供する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ロボット支援手術動画を収集し現在画像の解析と編集を行っている。また、VR(Virtual Reality)ゴーグルを用いたVR医療教育を導入することが可能となっており、今後予定しているトレーニング機器開発と併用し、さらに充実した教育システムを構築することを目標としている。さらには簡易的なトレーニング機器を使用した勉強会も定期的に実施し、開発に参考となる意見を収集している。
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Strategy for Future Research Activity |
新たに導入したVR医療教育の充実と、教材の作成をすすめていく。特にイラスト作成に関しては、最終的には外部発注なども検討し、より理解が可能となる教材作成を目指している。トレーニング機器を導入することで、どのような効果があるのかに関しては、その評価項目を十分に検討していく必要がある。アンケート調査のみならず、客観的評価項目を作成し効果判定を行いたいと考えている。
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Causes of Carryover |
当初、腹腔鏡ドライボックスを購入しトレーニング実施を検討していたが、教室で使用していた分を代用することでトレーニングが可能となった。動画収集および編集のためのパソコン購入に関しても、編集が初期段階であり従来から教室に設置していた分で対応可能となっている。次年度以降において、動画編集作業が進行し、またトレーニング機器開発にあわせたドライボックスなどの購入を検討している。
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