2023 Fiscal Year Research-status Report
木質科学を核に探究的・創造的思考を育むSTEAM型実験教材の開発と検証
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23K02758
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
田邊 純 千葉大学, 教育学部, 助教 (40800636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯塚 正明 千葉大学, 教育学部, 教授 (40396669)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | STEAM教育 / 木質科学 / 実験教材 |
Outline of Annual Research Achievements |
高度に情報化されたSociety 5.0社会を担う教育において,将来の科学技術教育を担う教員志望の学生等を対象とするSTEAM人材の育成が急務で ある。本研究では,千葉大学にて実践してきたパーソナルデスクラボ[PDL]に着目し,木材を対象とする生物・物理・工学等を含む学際領域で ある木質科学の実験教材を開発・実践し,その教育的意義を明らかにすることを目的とする。 2023年度は計測機器をデザインするという文脈を扱うためのPDL教材を検討した。ものづくりに重要となる力学的性質等の測定技術である材料試験機に焦点を絞り検討を進めた。まず,技術科の授業や教材研究等でこれまでに報告された材料試験機に関するレビューを行い,既存の機器の到達状況や課題を整理した。これにより本研究で強調するSTEAMの文脈を高めたPBL型材料試験機教材の構想が進んだ。また,検討結果を元に,簡易卓上型材料試験機を1台作製し,量産化等に向けた問題点の洗い出しを行なった。さらに作製した簡易卓上材料試験機を用いて中学校技術科の選択授業として実践した。複数樹種の材料的性質を比較する実験を行い,木質科学を学ぶ教材としての意義が明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度は当初計画では恒温恒湿器を購入予定であったが,機器選定が難航し購入できていない。また,計測技術を考察する授業準備に不備があり,想定していた成果が出せておらず,2024年度に再検討を行う。 一方,材料試験にかかる教材の検討は達成状況が順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は,Arduino 等のマイコンボードで制御するロードセルを教材を検討するとともに,当初計画どおり材料試験機を作製する実践を進める。
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Causes of Carryover |
前述のとおり,当初想定していた恒温恒湿器の機器選定が難航しているため,購入に至っておらず差額が生じている。
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