2023 Fiscal Year Research-status Report
“確認的探究”から“導かれた探究”に近づける「理数探究基礎」用数学探究事例集開発
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23K02818
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Research Institution | Aichi Shukutoku University |
Principal Investigator |
長谷川 貴之 愛知淑徳大学, 人間情報学部, 教授 (70553197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 篤史 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (20273823)
花木 良 岐阜大学, 教育学部, 准教授 (70549162)
笠谷 昌弘 富山高等専門学校, その他部局等, 准教授 (40527884)
南郷 毅 尾道市立大学, 経済情報学部, 教授 (30710933)
河崎 哲嗣 岐阜大学, 教育学部, 教授 (00582488)
吉井 貴寿 熊本大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (90710640)
高阪 将人 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(教員養成), 准教授 (50773016)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 理数探究基礎 / 数学的探究 / 高大接続 / 教材 / 数理モデル化 / STEAM / SSH |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,高等学校理数科新設科目「理数探究基礎」における「課題を解決するための基本的な力(課題解決基礎力)」を,過去の探究事例の追体験・再探究を通して“確認的探究”から“導かれた探究”へと導くことで育成していくための,数学的「探究事例集」を開発し,その指導可能性を検討することである。 研究遂行に当たっては,「理数探究基礎」の目標や探究プロセスに関する先行研究を踏まえて育成すべき課題解決基礎力の構成要素や構造・レベル等を明らかにすると共に,探究事例の中から高校生が追体験・再探究するに好適な探究事例を発掘・収集し,それらを確認的探究用・構造化された探究用・導かれた探究用に3分類しつつも,個々の事例の追体験・再探究が課題解決基礎力のどのような構成要素を育成しうるかを検討し,一部を高等学校や大学等で試行的に指導することで,その指導可能性を評価していく。 まず当該科目で育成すべき課題解決基礎力の捉え方を概括的に規定し,その構成要素や構造・レベル等を明らかにしていく[①探究プロセスに沿った課題解決基礎力の明確化]。数学史的内容も含めた過去の探究事例の中から,高校生が追体験・再探究するに好適と考えられる探究事例を発掘・収集する[②探究事例の発掘・収集]。初年度は,①と②の作業を重点的に行い,次年度以降は②で発掘・収集した探究事例を,確認的探究用・構造化された探究用・導かれた探究用の3つに分け,個々の事例の追体験・再探究が①で規定した課題解決基礎力のどのような構成要素を育成しうるかを検討していく[③「探究の4水準」と「課題解決基礎力の育成」の観点からの各探究事例の分類]。最終年度は,③の作業を続けつつも,確認的探究用・構造化された探究用・導かれた探究用の探究事例の一部を高等学校や大学等で試行的に指導し,評価・検討する[④探究事例の系統的指導の課題解決基礎力育成に対する効果の検討]。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね計画通り[①探究プロセスに沿った課題解決基礎力の明確化]と[②探究事例の発掘・収集]を実施した。 研究グループ全体の会合を年間に3回(3日間)開催し,研究の進捗状況を報告し合い,議論を深めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
計画通りに[③「探究の4水準」と「課題解決基礎力の育成」の観点からの各探究事例の分類]に重心を移して行きたい。
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Causes of Carryover |
本年度の研究計画通りに分配額を決めたが,各研究者の役割分担に応じた判断で,過不足が生じた。翌年度は,本年度の助成金とともに,研究計画に沿って,使用する。
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