2023 Fiscal Year Research-status Report
A Study on the Multidimensional Evaluation of the Effectiveness and Equalization of Psychoeducation on Complex Trauma
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23K02998
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
大江 美佐里 久留米大学, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (40373138)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大岡 由佳 武庫川女子大学, 心理・社会福祉学部, 准教授 (10469364)
矢島 潤平 別府大学, 文学部, 教授 (30342421)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 複雑性トラウマ / 児童期マルトリートメント / 心理教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,複雑性トラウマに関する心理教育の多角的効果検証と均てん化を目的としている。複雑性トラウマに関する心理教育テキストの効果検証研究の実施に向けて,研究者同士の話し合いを重ねて検討した。毛髪コルチゾール・DHEA測定については研究者では実施経験がないことから,既存文献や測定経験のある研究者への聞き取りを通じて実行が可能かどうかの確認を行った。そのうえで各大学での倫理委員会申請を進め,2023年度には一部の大学で倫理審査の承認を得た。また,研究代表者は複雑性トラウマのひとつである児童期マルトリートメントに関する国際共同研究を行っており,これに関連してレジリエンスや外傷後成長との関連に関する,カメルーン,カナダ,日本,ドイツの4か国で実施した調査の研究論文を発表した。後者の研究についてはGlobal Collaboration on Traumatic Stressと呼ばれるトラウマに関する国際共同研究チームの枠組み内で協力しつつ実施をしている。研究結果として特筆すべきことは,男性および年齢が上がるほどレジリエンスが高かったこと,身体的虐待と情緒的マルトリートメントがレジリエンスと負の相関をしめした一方で,情緒的マルトリートメント体験が外傷後成長と正の相関を示していたことである。さらに,実施した国の間でも文化差が大きく,カメルーンで最も外傷後成長とレジリエンスのスコアが高かった。全体としてマルトリートメントの受容度ではなく実際の体験がレジリエンスや外傷後成長と関連していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施1年目であり,研究計画の詳細な確認と倫理委員会への申請を行うことができた。おおむね計画通りに進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
複雑性トラウマに関する心理教育テキストの効果検証研究の実施に向けて,関係する大学での倫理委員会承認を得たのちにデータ収集を行う。また,Global Collaboration on Traumatic Stressの枠組みで複雑性トラウマに関する研究も実施しており,その研究データ収集や研究成果の発表も併せて進める。
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Causes of Carryover |
2023年度は研究計画の倫理審査承認を得られる段階まで至らなかったために,予定よりも支出が少なくなり次年度使用額が生じた。次年度は2024年度分と合わせて研究データ収集および解析,成果発表を行う各段階で使用する計画である。
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Research Products
(7 results)