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2023 Fiscal Year Research-status Report

An investigation of cognitive process in the imagery strategy on intention of prospective memory

Research Project

Project/Area Number 23K03000
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

田邊 亜澄  東北大学, 災害科学国際研究所, 助教 (50589728)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 石橋 遼  国立研究開発法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所脳情報通信融合研究センター, 研究員 (90750266)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywords展望記憶 / ワーキングメモリ / 認知制御 / 想像
Outline of Annual Research Achievements

2023年度では、本研究に使用する課題の吟味を行った。本研究でターゲットにしている展望記憶は、近い未来にやるべきことを記憶しておくという認知機能であり、日常生活に即した観察だけでなく実験室実験の手法も多数研究されている。そこで、展望記憶課題における方略を扱った学術論文を収集し、それぞれどのような実験課題を設定していたのか検討した。展望記憶課題でもっともシンプルな語彙判断課題に、なんらかの焦点課題を追加する二重課題の形式で実施している研究が多くあったことから、語彙判断課題と焦点課題の二重課題の形式に従って日本語で実施できるよう課題を準備中である。
また、展望記憶課題の遅延期間に実施するワーキングメモリ課題として、研究代表者が開発してきたピクチャースパンテストの使用を検討した。これは風景画像を提示し、実験参加者は風景の意味的文脈を判断しながら指示された部分を記憶するという課題である。ピクチャースパンテスト遂行中の脳活動をfunctional Magnetic Resonance imaging (fMRI)によって測定し、課題遂行に関連する情報を選択的に保持する機能が必要になると示唆される結果を得た。この認知機能は、複数の情報が提示され課題目的な情報を選択的に処理するために展望記憶にも必要だと考えられる。展望記憶課題遂行時に併せてピクチャースパンテストを実施することで、ワーキングメモリの個人差が展望記憶の方略効果を説明可能かどうか、より詳細に検討できると考えられる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

これまでの展望記憶研究でさまざまな課題が考案されてきたため、本研究で方略の効果を検討するにはどういった課題が適しているのか検討する必要がある。2023年度では先行研究レビューを実施し、語彙判断課題を背景課題とする展望記憶課題に焦点を定めた。課題に使用するための日本語単語データベースを準備中である。
また、展望記憶を支える認知機能にワーキングメモリがあげられることから、ワーキングメモリとの関係も併せて調査していくことの重要性が示された。ワーキングメモリとの関係も検討するために、展望記憶課題とワーキングメモリ課題を同時に実施する手法を考案した。展望記憶課題では課題の教示の後、教示内容の記憶を一時不活性化させるため、実際の課題実施までの遅延時間が設定される。今回の研究ではこの遅延時間の間にワーキングメモリ容量測定課題を実施することに決定した。このことで、展望記憶の不活性化とワーキングメモリ容量の測定の両方を効率的に実施できる。
さらに、想定しているワーキングメモリ課題の認知過程を調べるfMRI実験を行い、課題無関連な情報がボトムアップ注意をひきつける状況で上頭頂小葉が活性化すると課題成績が下がることがわかった。上頭頂小葉は空間的注意やワーキングメモリに保持する情報の操作に関与することが知られており、課題遂行中に課題目的関連情報を選択的に保持する能力が必要になることを示しているのではないかと考えられる。この能力は展望記憶にも必要になると予測される。

Strategy for Future Research Activity

実験課題については概ね準備が整ったので、2024年度からは実験実施を進めていく。
行動実験の結果に基づき、展望記憶遂行における想像方略の認知過程についての仮説を絞りこんでいく。またその検証のためにfMRI実験も実施する。

Causes of Carryover

本研究で実施する主な実験を2024年度に実施することにしたため次年度使用額が発生した。
これは実験に関する費用(実験参加者への謝金、実験施設使用料)で使用する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2023

All Journal Article (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Control of bottom-up attention in scene cognition contributes to visual working memory performance.2023

    • Author(s)
      Azumi Tanabe-Ishibashi, Ryo Ishibashi and Yasuhiro Hatori
    • Journal Title

      Attention, Perception, & Psychophysics

      Volume: 85 Pages: 1425-1436

    • DOI

      10.3758/s13414-023-02740-2

    • Peer Reviewed / Int'l Joint Research
  • [Presentation] 風景画像のワーキングメモリ課題におけるボトムアップ注意の影響2023

    • Author(s)
      田邊亜澄・石橋遼・羽鳥康裕
    • Organizer
      第20回日本ワーキングメモリ学会大会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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