2023 Fiscal Year Research-status Report
クリスタル、コホモロジー、基本群、q類似のp進数論幾何学的研究
Project/Area Number |
23K03049
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
志甫 淳 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (30292204)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Keywords | 対数的クリスタリンコホモロジー / リジッドコホモロジー / 対数的収束コホモロジー / 対数的ド・ラーム基本群 / 重み篩 |
Outline of Annual Research Achievements |
標数p>0の完全体k上の代数多様体に対して,滑らかかつ良いコンパクト化が可能な場合は対数的クリスタリンコホモロジーと一致し,有理的にリジッドコホモロジーと一致し,有限生成W(k)加群で,cdh降下性質を満たす良い整p進コホモロジー理論を特異点解消についての強い仮定の下で構成した.今年度は,この研究についての論文の改訂を行った.これはVeronika Ertl氏,Johannes Sprang氏との共同研究である. また,以前構成した相対的単純正規交叉因子つきの滑らかなスキームに対する相対的対数的クリスタルコホモロジーの重み篩の研究を相対的対数的収束コホモロジーを用いて捉えなおした論文を執筆中である.対数的収束コホモロジーを用いることで,制限対数的クリスタリンサイトを用いる必要がなくなり,理論的に理解しやすいものとなる.今年度はこの論文の改訂作業を行った.これは中島幸喜氏との共同研究である. また,標数p>0の単純正規交差対数多様体の族に対しても相対的対数的クリスタリンサイト上に重み篩を構成する研究を行った.これはMokraneや中島幸喜氏がZariskiサイト上に構成した兵頭-Steenbrink複体を生み出す重み篩付き複体を対数的クリスタリンサイト上で構成しようという試みである. また,以前執筆した標数0の対数的代数多様体の射に対する相対冪単対数的ド・ラーム基本群についての論文が出版された.これはBruno Chiarellotto氏,Valentina Di Proietto氏との共同研究である. クリスタルの法p還元のクリスタリンChern類の消滅,過収束アイソクリスタルの圏の淡中基本群,アイソクリスタルに関するde Jong予想についてこれまでに得られた結果に対する論文の執筆,改訂を行っている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
整p進コホモロジー理論に関する研究,対数的収束コホモロジーについては期待通りの成果が得られている.また,相対的単純正規交叉因子つきの滑らかなスキームに対する相対的対数的クリスタリンサイト上に重み篩を構成する研究も順調に進んでいる.単純正規交差対数多様体の族に対する相対的対数的クリスタリンサイト上に重み篩を構成する研究は,いくつかの基礎的準備を伴う論文の執筆が大変ではあるが,研究自体は順調に進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は研究集会を開催予定であり,本科研費も開催費用の一部として用いる.そこで研究討論に努める.また,他にも国内外への出張を行い,研究討論,研究情報収集,研究成果発表に努める.
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Causes of Carryover |
国内外への出張が可能な状態にはなったが,コロナ禍の時期の影響がまだ残っていた.また,次年度に大きな研究集会を開催する費用の一部とするため,今年度は使用を抑え,費用のかからない研究活動を行っていた.次年度は研究集会のための出張費用,招聘費用に使用する.また,国内外への出張を行い,研究討論,研究情報収集,研究成果発表に努める.
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