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2023 Fiscal Year Research-status Report

Studies on potential theory for revealing nonlinear problems

Research Project

Project/Area Number 23K03149
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

平田 賢太郎  広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 准教授 (30399795)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2027-03-31
Keywordsポテンシャル解析 / 半線形楕円型方程式 / 境界挙動
Outline of Annual Research Achievements

2008年(滑らかな領域の場合)と2010年(滑らかでない領域の場合)の論文において,優線形劣臨界(冪が1より大きく或る数より小さい場合)な非線形項をもつLaplace作用素に関する半線形楕円型方程式の任意の正値解に対する境界増大評価を与え,それを応用して2021年の論文では,境界の一部で0となる正値解に対して境界Harnack原理(2つの正値解の比に対する評価)を確立し,境界に孤立特異点をもつ正値解の存在や漸近挙動および特異点の除去可能性を明らかにした.さらに,その議論を拡張し,Schrodinger作用素の場合にも同様のことが成り立つことがわかった.
今年度は,「劣線形」の場合を考察した.つまり,冪が正かつ1未満である非線形項をもつSchrodinger作用素に関する半線形楕円型方程式の正値解に対して境界Harnack原理が成り立つことを証明し,0-Dirichlet境界値問題の任意の正値解に対する両側評価を与え,解の一意性を明らかにした.解の存在は従来の逐次近似法で示すことができる.劣線形の場合,境界増大評価(上からの評価)ではなく,境界減少評価(下からの評価)を示すことで,先行研究で開発した反復議論を適用して境界Harnack原理を証明することが可能になった.Laplace作用素の場合,両側評価があると解の一意性は反復議論などで容易に示すことができるが,Schrodinger作用素の場合には適用できない.両側評価と1994年の相川氏の優調和関数の可積分性の結果により,方程式のテスト関数として解を用いることが可能になり,解の一意性を証明することに成功した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

最終目標はより一般のフラクタル境界をもつ領域上での研究であるが,Lipschitz領域において劣線形な非線形項をもつSchrodinger作用素に関する半線形楕円型方程式の正値解に対して様々な性質を導出することができたため,順調に進展しているといえる.

Strategy for Future Research Activity

この20年において,劣線形楕円型方程式の研究が盛んに行われ,近年では局所コンパクトHausdorff空間上の積分方程式の理論へと展開している.関連論文の精読と海外研究者との交流を行いつつ,当初研究に拘らず研究の進展に努める.

Causes of Carryover

大学業務により出張の機会の減少やオープンアクセスジャーナルへの投稿がなかったため,当初計上していた出張費や投稿料が未使用となった.最新情報を得ることは研究の方向性を考える上で重要であるため,情報収集や意見交換のための出張費や専門書の購入などに使用する.

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Published: 2024-12-25  

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