2023 Fiscal Year Research-status Report
Unification of Phase and Collective Behavior of Cells based on Polarity Dynamics
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23K03342
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松下 勝義 広島大学, 統合生命科学研究科(理), 特任准教授 (60422440)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 細胞集団 / 集団運動 / 細胞極性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は研究者異動のための研究設備移動と設置を行った. そしてその後予定していた通り, 計算機にslurmと旧singularity(現在はApptainer)の設置を行い環境フリーの研究協力者との共同利用計算システムの構成を行った. 同時に旧計算機システムの更新が必要となり必要なOSの更新と開発環境の再構成を行った. そしてコンテナによる現在のプログラムの移植作業を行い概ね過去の結果が再現できた. この新たに構成したLinuxPCクラスタシステムを用いて事前に行っていた特定点での集団運動-ABPの遷移の予備計算をより精密にする研究を行った. 計算結果は予想していた状況とは大きく異なり, 予備計算で行った例が特殊で表面張力等の値によってジャミングが見られるABP極限のタイムスケールが数桁以上変わる場合があることが分かってきた. これからこの計算を行うために想定された緩和時間がはるかに長くなってしまうことが分かってきた. これは想定よりシミュレーション時間を多く必要とするということを意味し, その対応が今後必要となる. さらに計画した通り極性効果による固液の変化, これは細胞性粘菌とニューロン的な状態遷移に対応する, による相と集団運動の相関の研究を並行して行った. その結果想定した相の違いによる集団運動自体は大きな差はないものの, 集団運動の安定性に大きな差があることが分かってきた. これは固体的な場合の方が集団運動を安定化するように回転対称性を破っているためだと現在考えている. この配位の対称性の破れの計算法の手法開発を進めこの仮説の正しさを検証する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本件研究計画で予定していた計算機システムの完成に持ち込めたこと, 並びに計画通りの集団運動-ABP間の運動状態の計算と, 相の違いによる集団運動の違いの解明に進んでいることで順調な進捗があったものと考えられる. この進捗に関しては研究計画段階の予想に沿ったものであり, 計画から大きな進展があったというわけではないため(2)とした.
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Strategy for Future Research Activity |
今後も集団運動-ABP間の相と集団運動を埋めることと, 相自体の表面張力や極性の影響を解明するための相図の確認を行っていく. 現状は液相側から固相に近づけた計算を行っていたが, 予備計算より長時間の緩和の計算が必要となることが分かってきた. 集団運動-ABPの遷移を系統的に調べる前に, いくつか的を絞ったパラメータで相による振る舞いの違いを整理する必要性がある. そこで今年度解明した結果を基に集団運動-ABP間のいくつかの極性のパラメータで固液層の総境界を調べ現象を理解する方針を取ることとする.
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Causes of Carryover |
研究者異動により追加の設備設置場所の確保が伸びている. 現状では次年度に調達可能となる予定である. 主システムがすでに稼働しているため, 調達した設備の追加は容易に行える.
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Research Products
(8 results)