2023 Fiscal Year Research-status Report
Devlopment of X-ray all-sky monitor for EM counterparts of GW events
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23K03433
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
杉田 聡司 青山学院大学, 理工学部, 助教 (30573563)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 重力波イベント電磁波対応天体 / 全天モニタ / X線光学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は「X線テストモデルを用いたX線ビームライン実験」と「符号化マスクシミュレーション」の 2 点を目標とする。2023 年度はX線光学系のテストモデルの性能評価と符号化マスクのシミュレーションの検討を行なった。 X線テストモデルを用いたX線ビームライン実験に関して、先行研究で行なっていたX線ビームライン試験ではテストモデルのX線像に広がりがあり、これはハウジングの歪みが原因であると推定されていた。今年度はハウジングの設計を見直し放電加工を用いた部材の切り出しと組み上げ時の位置決め方法を考慮した設計を取り入れることで形状精度の高いハウジングを製作した。このハウジング内に 100x100 mm のX線反射鏡を 2 回反射で焦点距離に集光する様に配置したテストモデルを製作した。宇宙科学研究所の 30 m X線ビームラインでの実験の結果、幅 100 mm の反射鏡おおよその領域で X 線像の大きさが Half Power Diameter (光量の半分が含まれる直径) として 5 分角以下となり目標とする性能を達成できた。 符号化マスクシミュレーションに関して、X線の反射を考慮した光跡シミュレーションは Geant 4 で行なってきたため、符号化マスクのシミュレーションも Geant 4 で行う。今年度は符号化マスクのシミュレーションのための Geat4 環境を構築し、MURA 符号のシミュレーションのテストを行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画調書に 2023 年度の開発項目である「X線反射鏡の性能評価」と「MURA 符号化マスクのシミュレーション」を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
実際の光学系に合わせた符号化マスクのシミュレーションを行い、その設計を基にした符号化マスクのテストモデルを製作する。
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Causes of Carryover |
X線反射鏡に用いるシリコン基板を今年度に購入する予定であったが、今回の実験では先行研究で製作していたX線反射鏡を用いた。次回の光学モデルではX線反射鏡の多層化を検討しているのでシリコン基板は次年度に購入を予定する。
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