2023 Fiscal Year Research-status Report
すばるHSCとPFSによる大規模撮像分光サーベイで探る超巨大ブラックホールの進化
Project/Area Number |
23K03465
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Research Institution | Wakayama National College of Technology |
Principal Investigator |
池田 浩之 和歌山工業高等専門学校, 総合教育科, 准教授 (30883053)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Keywords | 巨大ブラックホール / 活動銀河核 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、超巨大ブラックホールがいつどのようにその莫大な質量を獲得したか調査することで、超巨大ブラックホールの質量成長史の解明に迫ることである。この目的を達成するために、すばる望遠鏡主焦点超広視野撮像装置、Hyper Suprime-Cam (HSC) と超広視野多天体分光器、Prime Focus Spectrograph (PFS) を組み合わせた成長中の超巨大ブラックホールの候補である低光度活動銀河核(AGN)候補天体の大規模撮像分光サーベイを行うことで、低光度AGNにおける超巨大ブラックホールの質量測定と質量降着率の測定などの研究を行う。
当該年度については、すばるHSCを用いた大規模観測プロジェクト(HSC-SSP)によって取得された大規模な撮像データを利用することで、低光度AGN候補天体の大規模サンプルの構築作業を行っていた。この大規模サンプルについて、今後、多少のアップデートをする可能性はあるが、構築作業については、ほぼ完了しつつあり、PFSの大規模分光サーベイが開始する前には十分間にあう予定である。また、HSC-SSPによって取得された可視光線の大規模データと、世界公開されている近赤外線の大規模データを組み合わせることで、初めて選択できる可視光帯のスペクトルが吸収された低光度AGN(急成長を遂げている超巨大ブラックホールの候補)の大規模サンプルの構築作業も開始することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度で予定していた低光度AGNの大規模サンプルの構築作業について、ほぼ完了しているため、 順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後については、分光観測が始まるまで少し時間に余裕があるので、当初予定していなかった近赤外線と可視光線のデータを組み合わせて選択できるAGNサンプルの構築を予定している。また分光観測が始まれば、取得された分光データを使った研究活動も行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
当初予定していた計算機の代金が安くなったのと、予定していた出張回数よりも少ない出張回数で研究計画を進めることができたため、次年度使用額が生じた。次年度に予定している出張費や、論文投稿費にあてて使い切る予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Quasar Luminosity Function at z = 72023
Author(s)
Matsuoka Yoshiki、Onoue Masafusa、Iwasawa Kazushi、Strauss Michael A.、Kashikawa Nobunari、Izumi Takuma、Nagao Tohru、Imanishi Masatoshi、Akiyama Masayuki、Silverman John D.、Asami Naoko、Bosch James、Furusawa Hisanori、Goto Tomotsugu、Gunn James E.、Harikane Yuichi、Ikeda Hiroyuki、Inayoshi Kohei、et al.
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Journal Title
The Astrophysical Journal Letters
Volume: 949
Pages: L42~L42
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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