• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2023 Fiscal Year Research-status Report

100年確率降水量・流量がどんどん変わる時代に100年確率水文量を算定する新手法

Research Project

Project/Area Number 23K04042
Research InstitutionMie University

Principal Investigator

葛葉 泰久  三重大学, 大学院生物資源学研究科, 教授 (50373220)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywords積雪深 / d4PDF現在気候 / d4PDF将来気候 / 年最大値資料 / 非毎年値資料 / 一般化パレート分布
Outline of Annual Research Achievements

まず計画を記述し,その次に実績を記述する.
【計画】A. d4PDF現在気候を用いた検討を行う.d4PDFデータを,年が進むにつれて豪雨が多くなる極値降雨量の母集団と考え,T年確率降雨量がどのように変化するのかを確認する.B. 立川らの業績を参考に,パラメータが時間変化する確率分布を用い,極値データのモデル化を行う.もちろん,立川らの理論を発展させた新しい考え方の構築を目指す.C. 【3年間で何をするか】の②に関し,「少しずつ変化する目標値」を使うことの是非について理論的背景を確立する.つまり,「将来気候シナリオ」,具体的には「上昇温度」を如何に確率変数として評価し,上述⑤の「将来的に120mmに達する確率が●%で」というような計算をするかという理論を構築する.【/ここまで計画】
【実績】まずAについては,降水量を用いて,気候データがもはや定常とみなせないことを再確認した後,d4PDFデータの現在気候データ,将来気候データ(4度上昇実験)のうち,積雪深データを用い,日本では,将来的に雪がかなり減ることを,つまり100年確率積雪深などが随分小さくなることを確認した(EGUで発表を行った).これにより,気候データが,もはや定常とみなせないことを再々確認した.Bについて,この分野で良く用いられる,確率・統計的手法について,特に本邦の手法を中心に,様々な手法をレビューし,レビュー論文にまとめた.とくに,今までよく用いられてきた「年最大値資料」を用いた手法だけでなく,「非毎年値資料」を用いた形跡手法について,様々な検討を行った.Cについては,現在検討中で,進捗状況としては,若干遅れている.【/ここまで実績】

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

上述のように(「研究実績の概要」で記述したように)今年の計画には,A, B, Cの3つの目標があったが,Cについて,年度内に完成しなかった.令和6年度に取り返すべく努力する.

Strategy for Future Research Activity

そもそもの「当初計画」に変更はない.つまり,「交付申請書」に記述した内容を,そのまま実現すべく,あと2年間研究を進める.「交付申請書」に記述した内容のうち,最も重要なのは,河川計画策定のおいて,<「気温や豪雨の将来予測が多少変わっても困らない」かつ「住民がわかりやすい」「目標の設定・提示方法」を開発する.> ということである.「交付申請書」には,<「過去のデータから,現在の100年確率雨量は100mmであるが,将来的に120mmに達する確率が●%で,その値は将来この“予報円・予報進路”で示すように変わってゆく見込みである」と提示する.> というような一つの案(手法)が提示してあるが,この考えは変わらず,これを中心に新しい手法を提案する所存である.

Causes of Carryover

報告書中(進捗状況の報告欄)に書いた通り,若干進捗状況が遅れている部分があった.つまり,前述の計画のうち,Cと記述した部分については,研究実施中(つまり未完成)である.そのため,その部分で使用する経費に未使用の部分がある.これはある意味当たり前で,「未完成の部分があるのに,研究費がすべて使われていたら」,次年度に未完成部分を完成させるための研究費がない.これが,「B-A」が正の数(具体的には537,256)となる理由である.

翌年度の計画としては,2024年度に,当初からの研究計画で計画している部分に加え,この部分「未完成の部分」を加えて2024年度の計画とする.上述"B-A"(つまり未使用経費)は,「未完成部分を完成させるために」「当初計画をしていた使用方法で使用する予定]である.

  • Research Products

    (2 results)

All 2023

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Journal Article] Frequency Analysis of Hydrological Data for Urban Floods?Review of Traditional Methods and Recent Developments, Especially an Introduction of Japanese Proper Methods2023

    • Author(s)
      Mizuki Chiharu、Kuzuha Yasuhisa
    • Journal Title

      Water

      Volume: 15 Pages: 2490~2490

    • DOI

      10.3390/w15132490

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] 河川計画策定における 新しい計画目標の設定手法構築 のための調査2023

    • Author(s)
      葛葉泰久
    • Organizer
      実践水文研究会
    • Invited

URL: 

Published: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi