2023 Fiscal Year Research-status Report
Improvement of spatial experience by posterior emotional attraction based on the cueing effect
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23K04078
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
白柳 洋俊 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 准教授 (10756654)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 記憶 / 認知オフローディング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、情報処理の活性化によって記憶の想起を促すキューイング効果について、視覚刺激に対象を絞った上で、空間移動時におけるキューイング効果を実証的に示し、その視覚的要因を明らかにする。研究は、(1)視覚刺激を環境印象平面に基づき、環境印象ベクトルとして定量化し、(2)環境印象ベクトルの時間微分をキューイング視覚刺激の強度とし、刺激強度に応じて発現する想起が促進するRIFa及び想起が抑制するRIFoを室内実験により把握する。続いて実空間での実証実験により、(3)実空間歩行時の短期的キューイング効果を把握し、(4)実空間生活時における長期的キューイング効果を明らかにすることを予定している。 今年度は、(1)及び(2)について、キューイング効果のなかでも外部記憶装置の活用によって生じる認知オフローディングによる想起の促進及び抑制に着目し、外部記憶装置の活用として写真撮影を取り上げて室内実験を実施した。その結果、写真撮影に起因する認知オフローディングにより、撮影対象の街並みの記憶が抑制されることを実証的に明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予備実験を実施する中で、当初想定していた視覚刺激強度の他に、記憶方略が記憶の記銘及び想起に影響を及ぼす可能性が考えられ、視覚刺激強度に着目し実験のほか、当該方略に着目した実験を実施したため。
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Strategy for Future Research Activity |
室内実験による検討を進めつつ、当該の成果を踏まえつつ、当初想定していた実空間における短期的及び長期的なキューイング効果について検証を進める。
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Causes of Carryover |
予定していた実験の準備に時間を要し、一部の実験の実施を次年度に見送ったことから、次年度使用額が発生した。次年度使用額は当初想定していた心理実験の物品費及び謝金、また当該成果の発表に関わる旅費に使用する。
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