2023 Fiscal Year Research-status Report
Impact of the decarbonization goals on energy security
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23K04087
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大城 賢 京都大学, 工学研究科, 助教 (00601569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤森 真一郎 京都大学, 工学研究科, 教授 (80585836)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 気候変動緩和 / 再生可能エネルギー / エネルギーセキュリティ / 水素 / 脱炭素 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は(1)世界エネルギーモデル群の改良、(2)日本を対象としたエネルギーシステムモデルと世界モデルの接続を行った。世界エネルギーモデルは、本研究で扱う水素や合成燃料の主要な供給源となる太陽光・風力発電について、従来の代表日(季節別)に加え、月別の代表日における24時間の出力変動を評価できるよう改良するとともに、将来の気候シナリオを入力として、日射・風速・気温変化が太陽光・風力ポテンシャルに与える影響を評価できるようにした。また、時間解像度の向上に伴い、季節間の電力需給調整技術を追加した。水素や合成燃料の消費については、従来から扱っていた運輸部門等に加えて、発電部門や産業部門での消費技術を追加し、これらの技術の将来のCO2削減への貢献について定量的に評価した。エネルギーの国際輸送については、海上輸送やパイプライン等の陸上輸送における距離情報を、地理空間情報に基づいて推計し、輸送コストに反映した。日本モデルと世界モデルの結合に関しては、世界モデルより出力される各種エネルギーキャリアの生産、消費、流通量に基づき、地域別のエネルギーキャリアの平均費用を算出し、日本モデルにおいて水素、合成燃料、バイオマスといったエネルギーキャリアの輸入を評価できるよう改良を行った。結果として、水素や合成燃料の輸入は、日本国内において炭素回収貯留(CCS)の実施が制限された場合等においてCO2排出削減に貢献し得るが、エネルギー輸入依存度や輸入額への悪影響も大きいことが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
エネルギーモデル開発は、世界・日本いずれも順調に進んでいる。エネルギーシステムモデルやエネルギー潜在供給モデルを用いた成果については複数の論文発表を行っており、成果も順調に発表している。
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Strategy for Future Research Activity |
エネルギー供給(再生可能エネルギー、化石燃料)、CCSに関する空間情報データの収集・加工を進め、エネルギーシステムモデルに入力できるようパラメータ整備を行う。再生可能エネルギーについては土地利用に関する諸制約を考慮して、供給ポテンシャル・コスト情報に反映する。
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Causes of Carryover |
エネルギー輸送距離の計算のためメモリ増強を予定していたが、今年度は既存のPCの能力でも辛うじて賄うことができたこと、為替の影響でメモリが高騰していたことから、年度内の購入を見送った。2年目以降は既存のPCでは能力が不足するため、2年目以降に改めてメモリ増強を行う予定である。
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[Presentation] What do the net-zero ambitions mean for the Paris Agreement goals? A country-based analysis2023
Author(s)
Diuana, F.A., Tagomori, I., Morais, T.N., Cho, C., Moon, J., Eom, J., Fujimori, S., Oshiro, K., Tran, T.-T., Agarwal, S.S., Anjum, S., Chaudhury, S., Hernadez, T., Buira, D., Tovilla, J., Analitica, T., Limmeechokchai, B., Pradhan, B.B., et al.
Organizer
Sixteenth Annual Meeting of the Integrated Assessment Modeling Consortium (IAMC)
Int'l Joint Research
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