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2023 Fiscal Year Research-status Report

木材廃棄物を資化する酵母菌による有用物質の生産と飼料の栄養成分強化への活用

Research Project

Project/Area Number 23K04095
Research InstitutionTokyo University of Technology

Principal Investigator

志水 美文 (下村美文)  東京工科大学, 医療保健学部, 准教授 (30396759)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 石河 睦生  桐蔭横浜大学, 医用工学部, 講師 (90451864)
篠原 一彦  東京工科大学, 医療保健学部, 教授 (00327082)
日向 奈惠  東京工科大学, 医療保健学部, 教授 (80587668)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2027-03-31
Keywords廃棄物再資源化 / 木材廃棄物 / 酵母菌 / 栄養成分強化 / 超音波
Outline of Annual Research Achievements

研究課題は木材廃棄物を資化する酵母菌による有用物質の生産と飼料の栄養成分強化への活用である。まず、製材工場等残材や林地残材のような木材廃棄物(木質バイオマス)に含まれる有機資源を栄養源として酵母菌を増殖する。次に増殖した酵母菌の菌体成分としてタンパク質、ビタミン、ミネラル等の有用物質を生産する。この有用物質を養鶏、養豚等の飼料に混合して栄養成分強化への活用を目指す。
本研究の利点は二酸化炭素を増加させず、有害な薬品を使用しないため、環境負荷が低いという点である。現状、焼却処分されている木材廃棄物を、酵母菌を活用して効率良くビタミン等の付加価値の高い二次産物へ変換することで、限りある資源の有効利用が目的である。
本研究によってこのような技術が確立できれば、現在ゴミとなってしまっている木材廃棄物を活用して、飼料の自給率の向上にも役立てる非常に有効な資源化技術となる。
これまで取得した酵母菌はヒノキ、ワラを栄養源に増殖できることを確認しているが、スギ、竹等の建築によく使用される他の樹木種についても単一の木材を栄養源としたときの酵母菌の最適増殖条件の探索を行った。木材廃棄物の有機資源を栄養源として取得酵母菌が効率よく増殖できることを明らかにすることが本研究の重要な課題となる。そこで木材を破砕し、それぞれ炭素源として酵母菌の増殖特性(温度、pH、無機塩の影響等)を明らかにした。このとき酵母エキス等を添加せず、混合した木材廃棄物のみが炭素源となる条件下で培養を行った。酵母菌の増殖はコロニーカウント法から生菌数で評価した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

研究課題は木材廃棄物を資化する酵母菌による有用物質の生産と飼料の栄養成分強化への活用である。まず、製材工場等残材や林地残材のような木材廃棄物(木質バイオマス)に含まれる有機資源を栄養源として酵母菌を増殖する。次に増殖した酵母菌の菌体成分としてタンパク質、ビタミン、ミネラル等の有用物質を生産する。この有用物質を養鶏、養豚等の飼料に混合して栄養成分強化への活用を目指す。
取得酵母菌の状態が非常に重要であるが、機器のトラブルのため、菌株の冷凍ストックが再融解してしまった。そのため、酵母菌株の性状の確認に時間を要した。これまで取得した酵母菌はヒノキ、ワラを栄養源に増殖できることを確認しているが、まず、分解能が維持されているかの確認を行った。その後スギ、竹等の建築によく使用される他の樹木種についても単一の木材を栄養源としたときの酵母菌の最適増殖条件の探索を行った。木材廃棄物の有機資源を栄養源として取得酵母菌が効率よく増殖できることを明らかにすることが本研究の重要な課題となる。そこで木材を破砕し、それぞれ炭素源として酵母菌の増殖特性(温度、pH、無機塩の影響等)を明らかにした。このとき酵母エキス等を添加せず、混合した木材廃棄物のみが炭素源となる条件下で培養を行った。酵母菌の増殖はコロニーカウント法から生菌数で評価した。

Strategy for Future Research Activity

木材廃棄物は混合木材である。木材廃棄物の有機資源を栄養源として取得酵母菌が効率よく増殖できることを明らかにすることが本研究の重要な課題となる。そこでそれらを模擬するためにまず建材、木製家具、畳等を破砕し、混合木材での酵母菌の最適増殖条件の探索を行う。土砂中の木くずは洗浄なし、土砂混入培地での最適増殖条件の探索も行う。これらの木材廃棄物をそれぞれ炭素源として酵母菌の増殖特性(温度、pH、無機塩の影響等)を明らかにする。このとき酵母エキス等を添加せず、混合した木材廃棄物のみが炭素源となる条件下で培養を行う。酵母菌の増殖はコロニーカウント法から生菌数で評価する。
木質バイオマスがそれぞれ唯一の炭素源として含まれる培地で繰り返して菌体の植え継ぎを行うことで増殖能力向上のための馴致を行う。また、酵母菌は4株取得しているので、2株以上の酵母菌を併用した場合の増殖の検討を行う。

Causes of Carryover

微生物培養試薬類(液体培地、寒天平板培地組成試薬等)、微生物用器具類(遠沈管、滅菌シャーレ、シリコ栓等)、微生物観察用器具類(スライドガラス、カバーガラス等)、ガラス器具(三角フラスコ、試験管、ねじ口ビン等)、使い捨てプラスチック器具(マイクロピペットチップ、チューブ等)、研究用一般消耗品(キムタオル、キムワイプ、アルミホイル等)は、研究室で所持しているものを活用したため、追加購入せずに研究を遂行できた。次年度は、不足分を購入予定である。
打ち合わせは対面では行わず、zoomで行った。また、実験補助も今年度は適任者が見つからず雇用できなかった。次年度は学会発表等で使用予定である。

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Published: 2024-12-25  

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