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2023 Fiscal Year Research-status Report

歩行時の摩耗による床のよごれとすべりの評価方法の確立

Research Project

Project/Area Number 23K04123
Research InstitutionNippon Institute of Technology

Principal Investigator

工藤 瑠美  日本工業大学, 建築学部, 准教授 (50599131)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywordsよごし試験 / よごれ / 粗さ / 実在建築物床 / 実地歩行実験
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、摩耗促進試験機を活用することで、実地歩行実験で得られたよごれの変化を短時間で再現する方法を提案する。さらに、実在建築物床への適用性を検討し、よごれからみた耐用期間の推定のための知見を集積することを目的とする。対象は、一般的な履物を履いた状態での歩行などの人間の日常的な動作により発生するよごれとする。
初めに、実地歩行実験で得られたよごし試料の色差と粗さの変化を再現することを目的に、よごし試験方法について検討した。検討の過程で、川口らが設定した珪砂式摩耗試験を参考に、具体的には、珪砂やよごし物質の散布量などの条件をもとによごし試験方法を検討した。
さらに、実在建築物床への試験方法の適応性を検討した。選定した床は、施工1999年12月本学の1号館正面玄関床の御影石(床表面:凹凸有,床表面色:グレー,大きさ:300×300㎜)とした。調査対象床の通行者数と床の色差と粗さを測定結果から、通行者数と色差と粗さの関係を把握した。粗さにおいては、通行者数が多いほど、摩耗により表面の粗さが減少し、色差においては、通行者数が多いほど、大きくなる傾向にあることが確認できた。
選定した正面玄関床の御影石の未使用試料(150×150㎜)を用いて、設定したよごし試験を実施し、適用性を検討した。色差と粗さは、設定した条件で、よごし試験5回ごとに測定した。実在建築物床とよごし試験の色差と粗さの測定結果から設定したよごし試験において、多少ばらつきはあるものの色差、粗さともに実在建築物床とほぼ同様の変化を再現することができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

実地歩行実験のデータをもとに、よごし試験方法を改良し、その方法を用いて実在建築物床のよごれ再現性を検討した。結果として、多少ばらつきは見られましたが、実在建築物床の試料表面の粗さとよごれを再現できることが確認できた。
今後は、さらに実在建築物床の調査を進め、様々な種類の床仕上材料の床表面の粗さと色差を測定し、通行者数との関係を明らかにする。そして、設定したよごし試験方法がどの程度適用可能かを綿密に検討する。

Strategy for Future Research Activity

これまで御影石などの無機質系床材を対象に検討を進めてきたため、無機質系床材以外の床仕上材料に対応できるように検討をすすめる予定である。現時点では、塩化ビニルシートとタイルを対象に実施した実地歩行実験結果とタイルカーペットの実在建築物床の調査結果があるため、今後はこの2種の床仕上材料を用いて、よごし試験方法の適応性の検討する予定である。
多種多様な床仕上材料を対象としたよごし試験方法が設定できることで、より効果的な床仕上げ材料の選定や管理に役立つ知見を得ることができることを期待している。

Causes of Carryover

色差計が当初の予定額よりも安価に購入できたことにより生じたものである。今年度は、塩化ビニルシートとタイルカーペットを対象によごし試験を実施するため、3種の試料の購入を予定している。さらに、よごし試験には珪砂とよごし物質となるカーボンが必要になるので、それらの材料購入費に充てる予定である。
また、実在建築物床の調査対象箇所が見つかれば、色差と粗さの測定などを実施するため、旅費などに使用する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2024

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 歩行によるタイルカーペットのへたりとよごれに関する研究 その1 実在建築物床の調査2024

    • Author(s)
      工藤瑠美
    • Organizer
      日本建築学会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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