2023 Fiscal Year Research-status Report
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23K04234
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
波多 英寛 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 助教 (30381007)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 衝撃試験 / 衝撃 / 環境試験 / 加速度計測 / 衝撃応答スペクトル / モーメンタムトラップ |
Outline of Annual Research Achievements |
ロケットや人工衛星には,分離やパドル展開に衝撃を発生させる火工品,非火工品が利用されるため,開発時には耐衝撃性が要求される.耐衝撃性は,衝撃応答スペクトルにて要求される衝撃試験を実施し,機器が損傷しないことで確認する.衝撃応答スペクトルは不可逆な計算の為、衝撃試験方法によっては宇宙機器に変形・破損を生ずるケースが発生する。そこで本研究では,宇宙機器の衝撃試験により発生する構造的な変形,損傷の原因を解明する為,衝撃負荷により発生する衝撃加速度と搭載機器に負荷される慣性力含む力,速度,変位の関係を解明し,搭載機器への影響を評価、ならびに衝撃負荷により発生する運動を低減させる衝撃試験方法を開発することを目的とする。 2023年度では、衝撃試験時に発生する衝撃が通過後にその運動量を除去するモーメンタムトラップ法を実施するための装置製作を行い、動作試験を実施した。動作試験はガス式衝撃試験機を用いて実施した。動作試験実施結果より一部動作や治具保持に不良はあったが修正・調整できる範囲であり、衝撃印加後、振り子は降りあがり治具より運動量を除去できていることを確認した。また、レーザードップラー振動計に変位計測ユニットを追加し、加速度と変位を同時に計測を実施し、機器が問題無く稼働し計測できることを確認した。今後はこれらを組み合わせた試験を実施し、効果の確認を行う。また、6軸力の計測・機器への影響評価、衝撃の負荷方法についても検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画していた通り、モーメンタムトラップ法を用いた衝撃試験を実施するための装置製作を実施できており、またレーザードップラ振動計ならびに変位計測ユニットの準備実施までは行えている。ただし、それらを統合し、加速度,速度,変位計測ならびにモーメンタムトラップ法の調整は未実施であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度では、モーメンタムトラップ法を用いた装置調整ならびにレーザードップラ振動計・変位計測ユニットを統合した試験を実施する予定である。また、6分力計測技術を確立し、これらの計測を統合した試験をダミーマスに対して実施し、衝撃による影響評価を行う予定である。
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