2023 Fiscal Year Research-status Report
月惑星の着陸可能範囲を拡大する着陸脚システムの研究
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23K04242
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Research Institution | Japan Aerospace EXploration Agency |
Principal Investigator |
岩渕 頌太 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発部門, 研究開発員 (20792401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
峯杉 賢治 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (90239327)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 月惑星着陸機 / 降着装置 / 電磁ダンパ / エネルギー回生 / 着地姿勢制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、月や惑星における着陸探査機の着陸可能な地形範囲を拡大するために研究されている電磁ダンパを使用した着陸脚システムおよび回生エネルギーを活用した着陸脚の統合的な制御手法に関して、安定着陸に係る性能および安定着陸可能な条件を3次元運動モデル実験装置を用いて実験的に明らかにすることを目的としている。本年度は、脚機構の数値シミュレーション、脚機構の試作・着陸実験準備および3次元運動モデル実験装置のシステム検討を実施した。 脚機構の数値シミュレーションについては、2自由度閉リンク機構を使用した脚を対象に実施し検討を詳細化した結果、当初想定よりも脚の小型軽量化を図る必要性が示唆されたため、脚の改良を行うこととし、新たな脚の動作特性について解析を進めた。予備的な解析結果からは、着陸時のエネルギー吸収量を同程度としつつ脚を小型軽量化する見通しを得られている。 脚機構の試作・着陸実験については、脚機構の見直しのため試作・実験が未完了となっているものの、低重力模擬テストベッド等の関連装置の改修を行い、脚機構の落下実験に向けた準備を進めた。 2024年度に設計を行う予定の3次元運動モデル実験装置については計測・制御系を中心にシステム検討を行った。3次元運動モデルに実装する着地姿勢制御則の検討に関する部分では、脚反力および機体姿勢を用いた機体転倒安定度の評価指標および脚反力の計測方法について検討を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は脚機構の試作および着陸実験を完了する計画であったが、脚機構の見直しを行ったため試作完了・実験実施には至っていない。ただし、脚機構の見直しや低重力模擬テストベッドの改修等の準備は進めており、2024年度の早期に試作・実験実施を計画している。3次元運動モデル実験装置のシステム検討や制御則検討については既に開始している。
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Strategy for Future Research Activity |
改良した脚の試作・実験を行い、荷重負荷試験により性能を確認する。その後、3次元機体制御手法の確立に向けて複数脚を統合した制御則についての検討を行う予定である。残留並進速度や機軸周りの回転運動を考慮した各脚反力制御・エネルギーの分配制御を導入し、数値シミュレーションにより斜面への着陸性能を確認する。3次元運動モデル実験装置の設計についても並行して進める。
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Causes of Carryover |
計測機器等が当初想定していた金額よりも安価に調達できたため、次年度使用額が生じた。次年度使用額は3次元モデル用落下試験装置構成部品等の調達に活用する。
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