2023 Fiscal Year Research-status Report
Investigation of ammonia and diesel fuel auto ignition and improvement of the chemical reaction mechanisms
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23K04260
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Research Institution | National Institute of Maritime, Port and Aviation Technology |
Principal Investigator |
仁木 洋一 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 海上技術安全研究所, グループ長 (10511587)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | アンモニア / 化学反応機構 / 圧縮着火 |
Outline of Annual Research Achievements |
アンモニアと軽油の混合気の圧縮着火について実験するための小型予混合気圧縮着火試験装置の基本設計を完了した。また、本装置の製作図面の作成を進めた。計画時には重錘を落下することで、ピストンを駆動し混合気を圧縮させる構造を想定していたが、実験の正確さの確保や円滑な実験の実施を優先する観点から、文献で報告されている圧縮着火装置の機構や構造を参考に、本研究で使用する小型予混合気圧縮着火試験は、シリンダ・ピストンによる燃焼室部分と、油圧及び空圧シリンダからなる燃焼室のピストンを動かすための駆動部からなる構造へ変更した。燃焼室には、混合気の吸入と排出のための通路、圧力計設置用の穴、安全弁を備える設計とした。駆動部は、空圧シリンダと油圧シリンダを直列に配置し、1MPa未満の圧縮空気によって空圧シリンダを動かして燃焼室のピストンを駆動し、油圧シリンダにより空圧シリンダの動きを制御する構造とした。燃焼室の圧縮圧力や耐圧、空圧シリンダや油圧シリンダの受圧面積等を考慮して各部の寸法を定め、製作図面の作成を進めた。 また、アンモニアと軽油の燃焼をシミュレーションする方法として、それぞれの化学反応機構を組み合わせて、アンモニアとヘプタン(軽油相当燃料)の混合気の着火遅れ時間について数値計算を行った。報告されている実験結果との比較の結果、選択した化学反応機構によって、着火遅れ時間の予測に大きな違いがあり、化学反応機構の選択の重要性と反応機構の改善の余地が大きいことが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究で使用する小型予混合気圧縮着火試験装置の製作ができていない。文献調査を実施し、類似する試験装置を参考に、実験の正確さの確保や円滑な実験の実施を優先する観点から、研究計画時に予定していた構造から変更する必要があり、その設計に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度中の実験実施を目標に前年度から引き続き、小型予混合気圧縮着火試験装置の製作図面の作成を進める。 また、化学反応機構を用いた燃焼解析と化学反応機構の改良のために、文献調査を継続する。
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Causes of Carryover |
当該年度に予定していた実験装置の製作ができていない。 本遅延は、文献調査を実施し、類似する試験装置を参考に、実験の正確さの確保や円滑な実験の実施を優先する観点から、研究計画時に予定していた構造から変更する必要があり、その設計に時間を要したため発生した。
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