2023 Fiscal Year Research-status Report
ドローンを用いた農地パトロール支援システムの開発研究
Project/Area Number |
23K04291
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Research Institution | Bunkyo University |
Principal Investigator |
櫻井 淳 文教大学, 情報学部, 准教授 (70711018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池辺 正典 文教大学, 情報学部, 教授 (10453440)
大橋 洸太郎 文教大学, 情報学部, 講師 (30734032)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | カメラ / 農地パトロール / システム開発 / 遊休農地 / コンピュータビジョン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,全国の地方自治体の農業委員会で実施される農地パトロールの効率化を実現するための取組みとして,航空写真やドローンを活用して農地パトロールにおける現地調査業務を補助するためのシステムの提供を目的としている. 上記目的を満たすための研究計画として,1年目の当該年度は「機械学習モデルの構築」,「遊休農地の実態調査」,「農地パトロール支援のためのシステム構築」を目的とした計画を進めた.それぞれの具体的な内容として,まず,「機械学習モデルの構築」では,茅ヶ崎市の農業委員会より提供を受けた農地台帳および農地パトロールの現地調査結果と,農地情報として公開されている筆ポリゴンの地図データとを照合し,機械学習の教師データとして活用可能なように筆ポリゴンの属性情報のデータ加工作業を行った.また,現地の撮影写真からの農地の分類手法の可能性を検討するために,SNSを対象とした画像の自動分類の試行を行った.次に,「遊休農地の実態調査」では,分類手法の構築に向けた要件を整理するため,茅ヶ崎市の農地パトロールにより遊休農地と判定された農地を現地調査し,植生状況などの確認を行った.最後に,「農地パトロール支援のためのシステム構築」では,実務の効率化に向けたシステム開発の試行として,2023年から新たに活用できるようになったGoogle社の3次元地図APIを活用し,Web-GISとして地図上で判定結果を確認できるシステムのプロトタイプの開発を進めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的である農地パトロールの現地調査を自動化する手法の構築に向けて,当該年度は,農地パトロール調査結果のGISデータの作成,機械学習による分類手法の試行やシステムのプロトタイプ開発を行った.これらの成果により,当初計画のとおり,機械学習のための教師データの準備が進んでいるために,本研究はおおむね順調に進展していると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
今後,当該年度で収集したデータを活用して,農地の自動分類手法の構築と精度検証を実施する予定である.また,地図上で農地分類の判定結果を確認できる仕組みを構築し,農地パトロール業務支援への適用可能性の検証を目指す.
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由としては,当初計画において購入予定であった実験用備品の購入を一部見送ったことが主な要因である.このため,それらの物品を次年度に購入する予定である.また,当初計画どおり,データの作成作業などが必要なため,研究補助の人件費として使用する.
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