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2023 Fiscal Year Research-status Report

エンカプスリンナノ粒子への難発現タンパク質内包機構の解明と応用

Research Project

Project/Area Number 23K05032
Research InstitutionSojo University

Principal Investigator

平 大輔  崇城大学, 生物生命学部, 准教授 (00569890)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywordsナノ粒子 / エンカプスリン / タンパク質発現系
Outline of Annual Research Achievements

エンカプスリンは細菌およびアーキアでみられる細胞内構造体であり、タンパク質分子が自己集合して形成されるナノ粒子である。これまでにホモ60、180、240量体のエンカプスリンが報告されており、粒子内部に特異的に別のタンパク質(荷物タンパク質)を内包する性質を有している。これまでの研究で、好熱菌由来のエンカプスリンを用いて、大腸菌を宿主とした通常の発現系では生産が困難な、いわゆる難発現タンパク質について、エンカプスリンに内包された荷物タンパク質として発現可能となる例を発見した。そこでエンカプスリンナノ粒子への難発現タンパク質内包機構の解明とそのタンパク質生産への応用を目的とし、以下のように研究を実施した。
(1)複数の難発現タンパク質を内包するエンカプスリンナノ粒子発現系の構築
難発現タンパク質の例として、宿主である大腸菌に対して毒性を示すことが報告されているプロテアーゼの発現系を構築した。また、大腸菌発現時に封入体を形成することが報告されているものとして、一本鎖抗体(抗体の抗原結合部位を構成する2つの可変領域のみをグリシンリンカーでつないだ人工的な融合タンパク質)とホスホリパーゼの発現系を構築した。これら難発現タンパク質について、エンカプスリンと共発現した際の発現量をSDS-PAGEで見積もった。結果として、発現した一本鎖抗体とホスホリパーゼの一部(10%程度)が、エンカプスリンと共精製できることが判明した。
(2)エンカプスリンナノ粒子内からの荷物タンパク質回収手法の確立
GFPを荷物タンパク質として共発現したエンカプスリンナノ粒子を用いて、粒子内部から荷物タンパク質を回収する条件を最適化した。また、プロテアーゼを作用させることで、エンカプスリンを切断しナノ粒子を破壊する方法についても、エンカプスリンに部位特異的変異を導入することで検討した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画通り、複数種類の難発現性タンパク質とエンカプスリンとの大腸菌共発現系を構築し、その発現タンパク質の性状を検討することができたため。

Strategy for Future Research Activity

(1)複数の難発現タンパク質を内包するエンカプスリンナノ粒子発現系の構築
これまでに構築した発現系を用いて、内包可能なタンパク質のサイズや共発現が困難な難発現タンパク質の共通点を精査する。
(2)エンカプスリンナノ粒子内からの荷物タンパク質回収手法の確立
部位特異的変異を導入したエンカプスリンを用いて、その酵素切断条件・粒子破壊条件を最適化する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] プロテアーゼ処理によるエンカプスリンナノ粒子の破壊と荷物タンパク質の回収2023

    • Author(s)
      隈元詩織、 平大輔
    • Organizer
      第96回日本生化学会大会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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