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2023 Fiscal Year Research-status Report

Prevention of atheroscrelosis by a ow dose of plant sterols in mice

Research Project

Project/Area Number 23K05076
Research InstitutionSaitama Medical University

Principal Investigator

中野 貴成  埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (20406474)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 平崎 正孝  埼玉医科大学, 医学部, 講師 (10522154)
青地 英和  埼玉医科大学, 医学部, 助教 (40646478)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2027-03-31
KeywordsRNAシーケンス / Liver-X-Receptor / 植物ステロール
Outline of Annual Research Achievements

種実類などに含まれる植物ステロール(plant sterol; PS)には、動脈硬化を促進するコレステロールの吸収を阻害し血漿コレステロール値を低下させる効果がある。飼料の2%以上をPSに置き換えたとき、マウスを用いた研究では血漿コレステロール値が低下し、かつ動脈硬化層が大幅に減少することが多数報告されている。これはコレステロール値の低下によるものと考えられてきた。しかし血漿コレステロール値の低下を伴わない程度の少量(0.125%)のPSをマウスに摂餌させたとき、同じく動脈硬化層を大幅に減少させた。本研究はその低容量における作用機序の解明を目的としている。
PSは核内受容体である Liver-X-Receptor(LXR) のアゴニスト作用があることが知られている。LXR活性化はその抗炎症作用によって動脈硬化を抑制しうることが期待される。我々はまず少量のPSによる効果とLXRアゴニスト(GW3965, 10 mg/kg)のそれとを比較したところ、本実験系ではLXRアゴニストに同様の効果は認められなかった。このことからPSによるLXR活性化の可能性は保留とした。
次いで、PSを摂取することで代謝的な変化が生じたのかを検証するため、肝組織に対してRNAシーケンスによる遺伝子発現網羅解析を実施した。PS含量0, 0.125, 2%飼料を与えたマウス各5匹を対象とした分析では群間で大きな遺伝子変動は確認されなかった(0% vs. 0.125%: Average Sihousettes score -0.049)。Gene Onthology 解析ではPS摂取群でacute-phase protein の遺伝子発現低下傾向を示した。この変化を検証するため血清CRPを測定したが、PS摂取群でCRP値の低下傾向は認めなかった。
これら結果に示すように現時点ではその機序を特定するには至っていない。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

実験開始時点の為替を含めた物価高を考慮し、当初の予定を変更して作用機序の解明に取り組むこととした。「研究実績の概要」に示したLXRアゴニストを用いた動脈硬化抑制実験とRNAシーケンスを実施した。現時点ではその機序の解明につながる結果を得てはいないが、実験としては順調に進んでいる。

Strategy for Future Research Activity

植物ステロールを摂取することで炎症マーカーである血清CRP値に有意な低下が見られなかったこと、またRNAシーケンスで肝臓への遺伝子発現変化に動脈硬化の抑制効果を説明するような変化が確認されなかったことから、生体内に吸収された植物ステロールの作用ではない可能性を検討すべきと考えている。空腸組織での遺伝子発現変化や腸内細菌叢への影響について検討を進める。

Causes of Carryover

実験開始時点の為替を含めた物価高を考慮し、当初予定していた組換え動物を用いた実験を取りやめたため、予算の繰り越しが多くなった。その予算を用いて植物ステロールの作用機序を解明するため、腸内細菌叢の分析や組織学的解析を行う予定である。

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Published: 2024-12-25  

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