2023 Fiscal Year Research-status Report
発酵食品・醸造の応用に向けた乳酸菌表層タンパク質HSPの「センサー機能」の解明
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23K05114
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
金内 誠 宮城大学, 食産業学群, 教授 (70404845)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Keywords | 乳酸菌 / 表層タンパク質 |
Outline of Annual Research Achievements |
Pediococcus pentosaceus AK23 株の、グラム陰性細菌由来のLPSの消去メカニズムに着目し、LPSの表層タンパク質のDnaK/DnaJ chaperonesに与える影響について明らかにすることを目的とした。 AK23株は,38.7%と高いLPS消去能を示した。そこで, Brevibacillus choshinensis株を用いて,DnaKタンパク質高発現株を作出を試みた。その結果,Asamiの報告した通りにLPS消去活性が高い株をもつ,DnaKタンパク質高活性株を得ることができなかった。 本来のDnaKタンパク質高発現株のインサートDNAは,DnaK/DnaJ chaperones のATP-binding subunitが含まれており、ATPase活性を持つ可能性が考えられる。そこで,組み換えタンパク質(リコンビナントDnaKタンパク質)のATPase活性についても検討したが,ATPase活性は持たなかった。さらに確認のため,リコンビナントDnaKタンパク質の精製を行った。組み換え株の生産したDnaKタンパク質にはHisタグをもつ。そこで,Niカラムを用いて,rDnaKを精製し、電気泳動によるタンパク質を検出した。さらにATP-binding subunitを持つために何らかのATPase活性を持つ可能性が考えられるため、ATPase活性の有無を検討した。 その結果からもタンパク質の生産は少なく検出はできず,ATPaseも検出できなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度の研究の方策として,昨年度に引き続きPediococcus pentosaceus AK23 株のグラム陰性細菌由来のLPSの消去メカニズムに着目しLPSの表層タンパク質のDnaK/DnaJ chaperonesに与える影響についてをあきらかにする。そのために昨年度は成功しなかったヒートショックタンパクのシャペロンでもあるDnaK/DnaJ の高生産株の作出を行いどのように結合するか,あるいはATPaseの活性についても明らかにする。AK23株に対するストレス活性を調査するために用いるためDnaK/DnaJ chaperonesノックアウト株の作成を行う。さらにLPSを持つ大腸菌がPediococcus pentosaceus AK23 株へどのように影響するかについても検討するため,共培養を行い,その形状の変化や増殖速度,菌体メタボリズム解析などを行う予定である。 このような抗ストレス活性を調査することで、LPS消去メカニズムにおける、HSP70やDnaKの機能について明らかにすることが可能であると考えられる。また、AK23株の機能解明により、食品加工だけでなく医薬品や家畜飼料素材の応用等、更なる有効性の拡大が期待できると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の研究の方策として,昨年度に引き続きPediococcus pentosaceus AK23 株のグラム陰性細菌由来のLPSの消去メカニズムに着目し、LPSがLPS消去に関与する表層タンパク質のDnaK/DnaJ chaperonesに与える影響をあきらかにする。そのために昨年度は成功しなかったヒートショックタンパクのシャペロンでもあるDnaK/DnaJ の高生産株の作出を行いどのように結合するか,あるいはATPaseの活性についても明らかにする。AK23株に対するストレス活性を調査するために用いるためDnaK/DnaJ chaperonesノックアウト株の作成を行う。さらにLPSを持つ大腸菌がPediococcus pentosaceus AK23 株へどのように影響するかについても検討するため,共培養を行い,その形状の変化や陪乗速度,菌体メタボリズム解析などを行う予定である。 このような抗ストレス活性を調査することで、LPS消去メカニズムにおける、HSP70やDnaKの機能について明らかにすることが可能であると考えられる。また、AK23株の機能解明により、食品加工だけでなく医薬品や家畜飼料素材の応用等、更なる有効性の拡大が期待できると考えられる。
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