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2023 Fiscal Year Research-status Report

アブラナ科植物自家不和合性柱頭因子改変による自家不和合性程度向上の実現

Research Project

Project/Area Number 23K05161
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

山本 雅也  東北大学, 農学研究科, 准教授 (70732543)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywords自家不和合性 / 高温耐性 / ブラシカ / シロイヌナズナ / タンパク質立体構造予測 / 細胞内局在
Outline of Annual Research Achievements

ColabFoldで予測したA. lyrata SRKb立体構造モデルをもとに、分子表面に露出している疎水性アミノ酸残基を10箇所選抜した。選抜したアミノ酸残基を疎水性度が低下するアミノ酸残基に置換した変異AlSRKbを発現する形質転換シロイヌナズナを作製した。まず作製した形質転換シロイヌナズナの通常時の自家不和合性表現型を自家受粉時の花粉管数で解析したところ、すべての変異AlSRKbで自家不和合性能力を持つことが示され、変異によって自家不和合性能力を欠損しないことを確認できた。続いて、作製した形質転換シロイヌナズナの蕾からタンパク質を抽出して、N結合型糖鎖切断酵素であるendoglycosidase Hを用いて細胞膜局在率を解析した。結果、作製した10種類の変異AlSRKbのうち2種(変異体Aと変異体B)に関して、細胞膜に局在する変異AlSRKbの割合が本研究で使用した変異AlSRKbと比較して増加していた。
変異体Aを発現する形質転換シロイヌナズナに関して、高温時の自家不和合性表現型と変異AlSRKbの細胞膜局在率を解析した。結果、変異体Aを発現する形質転換シロイヌナズナは高温時も自家不和合性能力を維持していた。また、高温処理による細胞膜に局在する変異AlSRKbの割合の低下度合いは野生型AlSRKbと比較して少なかった。
これらの結果から、変異を一箇所導入することで通常時の細胞膜局在率が増加する変異AlSRKbが2つ作成できるとともに、高温時も安定的に自家不和合性能力を発揮できる変異AlSRKbが1つ作製できた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

1年目において、高温時も安定的な自家不和合性能力を維持する変異AlSRKbが作製できたため、当初の計画以上に研究が進展できると考えている。

Strategy for Future Research Activity

高温時も安定的に自家不和合性能力を発揮できる変異AlSRKbを作製できた。得られた変異体の情報をもとに、さらに変異AlSRKbを作製を行い、安定的に自家不和合性能力を発揮するために必要なアミノ酸変異の特徴を明らかにすることを目指す。
また、本研究ではAlSRKbの受容体ドメインに注目していたが、キナーゼドメインにも注目し、今後は研究を行う。

Causes of Carryover

シロイヌナズナ発現用プラスミドの構築が順調に進んだため、使用する酵素やキットの使用量を低減で、また電気代を大学の運営費で支払ったため、次年度への繰越が生じた。
繰越した助成金は、今年度、新規に行うプラスミド構築に必要なキットの購入や、分子生物学実験、植物栽培費等に使用する計画である。

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Published: 2024-12-25  

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