2023 Fiscal Year Research-status Report
Study on the Garden Tourism System in Japan as tourist destination
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23K05285
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
田中 伸彦 東海大学, 観光学部, 教授 (70353761)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | ガーデンツーリズム / 地方創生 / デスティネーションマネジメント / 造園 / 園芸 / DMO / 着地型観光 / ランドスケープ科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、A.各地に散在する質の高い「ガーデン」を活用した観光振興を、日本全体で円滑に進めるために、ある地域の「ガーデン」が集団として持つ共通特性を国土スケールで分析・整理・類型化する研究を行い、インバウンド観光客の地方分散や、地方経済の活性化など、現代社会が抱える課題に対する解決策の一端をランドスケープ科学の立場から提言することと、B.「造園」と「園芸」そして「旅行」という3つの職能を連携させることで、DMO(Destination Management Organization)の高度化を図り、観光を通じた地方経済の活性化を地元主導で行うための知見を得ることを目的に実施しており、4年計画の初年度にあたる。なお、本研究課題では、各地に特徴ある日本庭園や洋風庭園、植物園や都市公園のことを総称して「ガーデン」と定義している。 2023年度は、1.デスティネーションとして集団的な地域的特性を持つ「ガーデン」の集積地域を特定する目的を達成するために、(公社)日本観光振興協会が公開している観光資源データベース(JAPAN 47 GO)を活用し、観光振興に活用可能な日本国内の「ガーデン」情報を悉皆的に抽出する作業に着手した。加えて、2.国土交通省の「ガーデンツーリズム事業(庭園間交流連携促進計画登録制度)」の運営団体を対象としたフィールド調査に着手した。2023年度は、2024年3月現在で17か所登録されているカーデンツーリズム登録地の中から、神奈川県の「湘南邸園文化ツーリズム」を中心的に採りあげ、公民連携やコロナ禍における対応や復興、地域や他の観光資源との連携などに関わるフィールド調査を実施し、全国のガーデンツーリズム登録地を対象とした調査におけるひな形を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は、下記の大きく分けて2つの調査に着手した、 【1つ目の調査】デスティネーションとして集団的な地域的特性を持つ「ガーデン」の集積地域を特定する目的を達成するために、既存の観光資源データベースを活用し、観光振興に活用可能な日本国内の「ガーデン」情報を悉皆的に抽出する調査 本調査においては、(公社)日本観光振興協会が公開している観光資源データベース(JAPAN 47 GO)を活用した調査を実施している。同データベースは日本国内の約11万件の観光関連情報を集積している国内最大級のデータベースである。このデータベースを活用してキーワード検索を行い、2023年度のうちに東日本(関東以東)に存在する「ガーデン」の情報の抽出を終了した。2024年度以降に西日本のデータ抽出を完了し「ガーデン集積地」の特定作業を実施する予定である。この調査は概ね予定どおり進捗している。 【2つ目の調査】国土交通省の「ガーデンツーリズム事業(庭園間交流連携促進計画登録制度)」の運営団体を対象としたフィールド調査 2023年度は、2024年3月現在で17か所登録されているカーデンツーリズム登録地の中から、神奈川県の「湘南邸園文化ツーリズム」を中心に採りあげ、公民連携やコロナ禍における対応や復興、地元住民や他の観光資源との連携などに関わるフィールド予備調査を実施し、全国のガーデンツーリズム登録地を対象とした調査におけるひな形を検討した。本調査も、2023年度の当初はCOVID-19の影響が残り、フィールド調査の開始が若干遅れたものの、進捗状況に影響はなかった。 また成果の発表についても、2023年12月にニュージーランド・ダニーデンで開催された国際会議17th World Leisure Congressにおいて、国策としてのガーデンツーリズムの研究発表など、国内外で発表や文献刊行を行うことなどができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度以降は、 1.「デスティネーションとして集団的な地域的特性を持つ『ガーデン』の集積地域を特定する目的を達成するために、既存の観光資源データベースを活用し、観光振興に活用可能な日本国内の『ガーデン』情報を悉皆的に抽出する調査」 においては、昨年度に引き続き、(公社)日本観光振興協会が公開している観光資源データベース(JAPAN 47 GO)を活用し、西日本の「ガーデン」に係るデータ抽出を完了し、「ガーデン集積地」の特定作業を実施する予定である。そして、国土交通省の「ガーデンツーリズム」登録地以外で「ガーデン」観光資源が集積している地域に対するケーススタディに着手する予定である。
2.「国土交通省の『ガーデンツーリズム事業』の運営団体を対象としたフィールド調査」 については、2023年度の「湘南邸園文化ツーリズム」におけるフィールド予備調査の結果を踏まえて、全国の登録地の調査に着手する予定である。このフィールド調査は2026年度まで継続実施する予定となっている。
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Causes of Carryover |
2023年度には本科研費プロジェクトを活用した国際学会への参加を予定していたが、当年度に所属大学におけるインセンティブ資金(大学院研究指導教員研究教育奨励金)を頂けたため、その奨励金を活用して17th World Leisure Congress 11th-15th December 2023 Dunedin, New Zealandに出席できた。そのため、当科研費においては渡航費、学会参加費、英文校閲費などの費目に大きめの残額が残った。 残された経費については、研究実施期間中の2025年度にベルギーで開催される予定である次回国際会議18th World Leisure Congressへ出席するための発表関連経費として2025年度に執行する予定である。
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