2023 Fiscal Year Research-status Report
Research on the actual conditions of Extension Services for Home Living Improvewment in U.S.-governed Okinawa.
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23K05428
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
中間 由紀子 島根大学, 学術研究院農生命科学系, 助教 (90709130)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 生活改善普及事業 / 農業政策 / 琉球政府 / 琉球大学 / USCAR / 生活改善グループ / 婦人会 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、琉球列島米国民政府(USCAR)統治下の沖縄において実施された2つの生活改善普及事業(琉球政府[日本式]、琉球大学[アメリカ式])の実態を明らかにすることにある。さらに、日本の事業実態との比較・考察を行い、2つの事業が行われたことによる沖縄の農村への影響について検討することが最終的な目標である。本研究の目的を達成するため、複数年にわたって生活改善普及事業に関する文書資料(琉球政府、琉球大学、USCAR、農業試験場等作成)の収集、関係者(元琉球政府職員、元生活改良普及員、元琉球大学教職員、元生活改善グループ構成員等)への聞き取りを実施する。 2023年度は、主として琉球大学の生活改善普及事業に関する文書資料の収集および聞き取りを実施した。文書資料については、琉球大学家政学部(後に農家政学部、農家政工学部、農学部に改称)が作成・発行した資料、USCARの報告書等の収集を行った。聞き取りは、日本復帰前の事業に関与した関係者1名(琉球大学名誉教授、80代)に対して実施した。聞き取りの主な項目は、琉球大学家政学科の教育内容、琉球大学の生活改善普及事業の内容、事業に対するミシガン州立大学の関与についてである。その結果、琉球大学の事業は、家政学科の教員およびミシガン州立大学教授陣の緊密な連繋の下に行われていたことが判明した。さらに、沖縄本島を中心に、家政学科教員らによるデモンストレーションが実施されていたことが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度予定していた計画(文書資料の収集、聞き取り)がおおむね達成されたため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は、未確認の資料の収集を行うと共に、収集済みの資料の整理・分析を行う。さらに、農村における生活改善普及事業の実態について明らかにするため、元生活改善グループ構成員を中心に聞き取りを実施する。
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